秘蔵の春画が眠っている 「留三郎ぉ、俺もう飽きたよぉおおお!お外で遊びたいよぉおおお!」 「ちょーじ…、私も飽きた…。課題なんてさっさと終わらせてバレーしよう!」 「留三郎ぉ!早く町行こうぜ!無茶苦茶腹減ったんだってば!」 「ちょーじ!早くバレーといけどん登山しよう!私動きたくってウズウズしてる!」 「留さーん、俺…うどんとそば食ったら可愛いあの子に告白するんだ…。だから早く課題なんて終わらせてくれよぉおおお!」 「長次!学園百周したあと標高五百メートルダッシュと、腕立て百回してからバレーしよう!」 「留三郎!」 「長次!」 「今さっきからうっせぇんだよバカ犬どもが!お前らも課題あるだろうが!」 「ざんねーん。僕らの課題は終わりましたー!な、小平太」 「おう!」 「マジかよ!」 「先生が…、二人用にと考慮してくれて………こんな簡単なやつを出してくれた…」 「三年レベルじゃねぇか…。いや、こいつらの頭はそれぐらいだけどよ…。最上級生としていいのか?」 「卒業がかかってるからな…」 「だから早く終わらせて遊びに行こうぜ!腹減ったーっ!」 「私も腹減った!ご飯食べてから鍛錬しよう!」 「もー…。こいつらがうるさすぎて集中できねぇよ…!長次、どうにかならねぇか?」 「…任せろ。……小平太、名前」 「おう、なんだ?」 「どうした長次。遊んでくれるのか!?」 「図書室には今だかつて誰も見たことがないと言われる秘蔵の春画が眠っている」 「「なにぃ!?」」 「そ、それほんとか長次!」 「そんな話今まで聞いたことないぞ?」 「秘蔵だから知らなくて当たり前だ…。私も最近知った……」 「よっしゃ!小平太、ちょっとそれ探して来ようぜ!」 「ああ。誰も見たことないって言うんだから、きっと凄い春画に違いない!」 「想像すらできねぇや!つーわけで留三郎。俺ちょっと用事できたからゆっくり終わらせろよな!」 「長次もゆっくりでいいぞ!名前、行こう!」 「合点承知!」 「……。嘘だろ、長次」 「これで静かに課題ができる…」 「知らねぇぞ。見つからなかったら絶対に騒ぎまくる…」 「今まで誰も見たことのない春画だ…。見つかるほうがおかしい話だろう?」 「はっ、なるほど!謎のままにしとくってことな…。さすが長次。よし、これで静かに課題ができるぜ!」 「留三郎…」 「なんだよ」 「そこ…、間違ってる…」 「マジか!」 ( TOPへ △ | ▽ ) |