ギンギンいって、暑苦しいです 「潮江先輩」 「なんだ」 「ギンギン言って、暑苦しいです」 「……は？」 「ですから、毎日ギンギンギンギンうるさいって言ってるんです」 「お、お前………………鉢屋か！」 「っち、もうバレてしまったか…」 「名前はあんなこと言わんからな！」 「ですが、少なからず驚いてましたよね？それと、お二人の相思相愛っぷりには若干引きます」 「何だそれは！いいから名前の顔は止めろ！」 「たかが顔ですよ？そんなに動揺しなくてもいいじゃないですか」 「動揺などしとらんわ！」 「ふっ、どうだか。―――潮江先輩、私もう会計委員会辞めたいです」 「っ…だから！止めろと言ってるだろうがッ！」 「嫌ですよ、こんな楽しいこと。そうだ、どうせなら潮江先輩に変装して名前を押し倒してきましょうか。きっと面白いことになるでしょうね」 「やってみろ。そのときはお前の命日だ…ッ」 「そのときと言わず、今、こいつの命日にしてやりましょう…」 「「名前ッ」」 「三郎、今すぐ切腹するか、私に斬られるか、潮江先輩に斬られるか、七松先輩のいけどん登山に付き合うか、立花先輩に吹っ飛ばされるか、中在家先輩に叩き潰されるか、食満先輩に叩き倒されるか、善法寺先輩の実験台になるか、さあどれがいい？」 「どれも死亡フラグにしか見えないから断る」 「そうか、ならば私が斬り刻んでやるから感謝してあの世に逝くんだな！」 「うわっ…と…！まぁそんなムキになるなよ、名前。冗談だって解るだろ？」 「貴様はいつもふざけてばかりだな…。潮江先輩、こいつの処理は私にお任せ下さい」 「いや…、俺も手伝おう。こいつの素行ぶりには少々目についていたからな。ギンッギンに鍛え直してやる！」 「ですから、ギンギンうるさいって言ってるじゃないですか。…名前が」 「言ってない！潮江先輩、私はそのようなこと一言も言ってませんからね！」 「大丈夫だ、こいつの言うことなんぞ一言も信じておらん」 「先輩…」 「おー、おー…。気持ち悪い関係だねぇ…。さ、私は今のうちに逃げるかな」 「逃がすか！名前、左へ周りこめ！」 「承知！」 「おっとやばい。真面目な二人を怒らせてしまった…。今回ばかりは私も本気を出すかな」 「絶対に逃さんから覚悟しろ、鉢屋！」 「絶対に逃がさないから覚悟しろ、三郎！」 「ほんっと、似たもの同士だな…」 （ TOPへ △ | ▽ ） |