夢/嘘 | ナノ


潮江の頭髪の薄毛化


「知ってるか、名前」
「くだらん話だと斬るからな」
「潮江先輩のことなんだが」
「早く要件を言え」
「解りやすい奴だな…。まぁいい。実はな、潮江先輩、最近髪の毛が薄くなってきて悩んでるらしいぞ」
「はっ、解りやすい嘘だな。そんな子供みたいな嘘、誰が引っかかるか。それより早く課題を終わらせたらどうだ?八左ヱ門、そこ違うぞ」
「マジかよ!もう意味わかんねぇし…」
「ゆっくりやればできる。落ちつけ、八左ヱ門」
「ううっ、いつもすまねぇな名前…」
「気にするな、同室だろ。三郎、前を向け!」
「……」
「……。……。………っ…」
「どこへ行くんだ、名前」
「…解らないことがあったから図書室へ向かうところだ」
「ああ、そう。私が教えてやろうか?」
「結構だ」
「…。…くくっ…」
「三郎、名前で遊ぶなよ…」
「だって名前ほどバカ真面目な奴もいないだろ?あれ絶対に薄毛対処法とかの本を探しに行ったぞ!」
「はぁ…。遊ぶのはいいけど、名前が怒って斬りかかったとしても、僕絶対に助けないからね」
「つれないなぁ、雷蔵。私たち同室だろ?」
「僕は名前みたいに甘くないからね」
「なら、逃げる時間を稼ぐためにさっさとこの課題を終わらせますか…」



「三郎ォオオオオ!貴様、私に嘘をついたなァ!」
「ごめんね、名前…。三郎、当分の間学園に帰って来ないって…」
「今度こそ絶対に斬り落としてやるッ!」







TOPへ |