夢/とある女房の至福 | ナノ

おまけの段


「おはようございます、潮江先輩。昨晩はよく寝れましたか?」
「ああ」
「怪我のほうは?」
「問題ない。わざわざ新しい薬を届けてくれたバカのおかげでな」
「そうですか、それはよかったです」
「武蔵」
「はい」
「下級生には言うなよ」
「解ってます。きっと心配してしまうでしょうから、黙っておきますね」
「ああ、頼んだ」
「……。潮江先輩」
「何だ。そろそろ授業が始まるぞ」
「ええ、その前に一言。あの子たちもそうですが、私にも心配かけさせないで下さい」
「……(五年生に心配をかけさせるような怪我をするな。か…)すまなかったな」
「いえ。それに、同室の立花先輩に怒られてしまいますからね。血と砂で汚い、と」
「……武蔵」
「はい」
「今晩、仙蔵が帰ってくる」
「立花先輩は遅いのですね」
「だから、すまんが……」
「解りました。授業が終わり次第お手伝いさせて頂きます」
「お、おう…。すまんな…」
「お茶を褒めて頂いたお礼です」




TOPへ |

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -