おまけ !注意! 若干シリアスちっく。転生ネタがちらっと含んでいます。 「ほら吾妻、部屋についたぞ」 「んっ…」 小平太に背負われ、ゆっくりとマンションに帰宅し、鍵がかかってない千梅の部屋に入ってから、ベットに寝かせてあげる。 背負られている間に寝ていた千梅は、だるそうに目を開けて焦点の合わない視線で小平太を探す。 ベットの端に座って、「大丈夫か?」と声をかける小平太を見て、額を触っていた手を握り、抱き締める。 「ななまつせんぱい……好きです、だいすき、で、す…。ごめんなさい、言えなくて、すきです、愛してます…」 「ん。解ってるから寝ろ」 「だから、すて、ない…で…っ…!」 抱き締めたまま肩を震わせて泣く千梅を見て、一瞬考えてから閃いたように顔を近づいて、キスをする。 「昔も言っただろ。お前が私に飽きない限り、私はお前を手放さんと思う、と」 「……むか、し…?」 「なぁ千梅。お前らはいつになったら思い出すんだろなぁ…」 愛しそうに目を細め、反対の手で頭を撫でるも、千梅は解ってない表情を浮かべ、それを見て一度目を伏せてから、いつものように笑った。 「千梅、お前は私のことが好きか?」 「すきです…」 「そう思っている間、私もお前が好きだ。ああ、でも…お前が嫌いって言っても私はお前のことが好きなんだろうな」 「……うぇええ…!」 「何で泣くんだ?」 「だ、って…!こへせんぱいずるいぃ…!」 「ははっ!ほら、もう寝ろ。明日は休みなんだろ?気にせずゆっくり寝ろ」 「そこいてくださいね」 「おう!」 明るい声で答えると、千梅は安心したかのように寝息をたてる。 手を離して、ベットの下に降りてから目を瞑った。 「竹谷たちも…記憶が戻ればもっといいのにな…」 それでもまた出会えて、こうやって一緒にいられることに感謝しつつ、遥か昔のことを思い出した。 ▼ 例の台詞は七松dayより。 (△ TOP ▽) |