腐女子、大量発生中 !注意! モブな腐女子が出てきます。 色々なカップリング名が出てきますので、BLが苦手な方はご注意下さい。 主人公は一般人で、偏見はないものの、苦手部類に入ります。 腐女子、固定派、王道、マイナー、雑食を批判している話ではありません。腐女子にも色んな考えがありますので、それでいいと思います。 ただ、批判する台詞が本編には入ってますので、嫌悪を抱く方は進まないことをオススメします。 ネタとして読んで下さい。 『ちょっと大学遊びに来ない?』 というメールを、腐女子な友人から受信しました。 何も見なかったことにしてやり過ごそうかと思ったんだけど、続けて『来なかったら立花先輩にこの本見せる』と受信したので彼女の通う大学へ向かうことにしました。 「おっ吾妻、どっか行くのか?せっかくゲーセンに誘ってやろうかと思ったのに」 「竹谷くん、暇?」 「まぁな!」 「じゃあさ、友達が通う大学に一緒に行かない?」 「ん?」 「というか、一緒に来て下さいっ…!」 「お、おお…。どうした、大丈夫か?」 「竹谷ぁああああ!」 今から起こるであろう出来事を想像すると泣きたくなってきたっ…! 竹谷には申し訳ないが、彼にも犠牲になってもらおう。 竹谷はいい奴だから、偏見とかも持たない。絶対に!んでもっていいオモチャにされるだろう。 それでも彼は他人を傷つけることができない。うん、いい奴だ! これで精神的疲労を少しでも軽減しようではないか! 「あー、あいつか。久しぶりだな」 「うん」 「でも俺、あいつ苦手なんだよなぁ…。なんか知らねぇけど、俺のことジッと凝視してくんだよ…。あ、このこと内緒な!」 それ、お前見て妄想してたんだよ。なんて言えない…! 自転車に二人乗りして(違反なので絶対に真似しないで下さい)、彼女の通う大学へと向かった。 そう遠くもないのでお昼前にはつき、電話をかける。 自転車は近くに駐輪場があるからそこに停めてと言われ、彼女が迎えに来てくれるのをそこで待つ。 「うわー…見ろよあの女の子。可愛いなぁ…」 「私あっちの子がタイプだわ。足綺麗」 「いや、胸だろ」 「お前そればっかだな。だから彼女できねぇんだよ」 「できる!俺が本気出せばすぐに作れる!」 「じゃあ本気出せよ」 「いっつも出してんよ!」 「本気出しても作れねぇんじゃん!」 「うるせぇ!」 二人で女の子の観察をしながら言い争っていると、遠くから視線を感じたので二人揃って振り向く。 そこには友人を真ん中にした数名の女子グループがいた。うん、彼女たち全員腐女子だ。すぐに解った。 「あ、気にしないで。続けて続けて」 「いや……。ごめん…」 「おーっす、久しぶりだな!」 「うん、久しぶりだね竹谷くん。久々知くんは元気?」 「兵助?おう、兵助も変わりなく元気だぞ。相変わらず豆腐豆腐言っててよー…」 「嫉妬キタコレ」 「は?」 「ここで話すのは何だから部屋行こうか!どうせ部室あるんでしょ!?」 こんなとこで腐女子トークなんかできるかぁ! あと周りの女の子たち!ビデオ回さない、メモを取らない、ハァハァしない!何より私を男として見るんじゃないッ! 小首を捻る竹谷を連れて友人について行く。竹谷、ごめんね、ほんと。反省はしてるけど後悔はしてないよ。 「さすが千梅ね」 「なに」 「絶対に竹谷くん連れてくると思った。見て、あの子たち。竹谷くん×千梅派なの。無茶苦茶喜んでる」 「……」 腐女子は何でもかんでも喜ぶな!ただ連れて来ただけだぞ!? 呆れながらも進んで行き、とある建物へと入る。階段を上って、ついた部屋には「漫画同好会」と書かれた紙がドアに貼っていた。 漫画同好会じゃなく、腐女子同好会だろ…。 って思ったけど、中には数名の男性もいて驚いた。 「あ、気にしないで。彼たちBLにも寛容だから。それよりこっちこっち!」 「う、うん…。失礼しまーす…」 「失礼します!」 ビクビクしなが入る私を、数名の男性はニヤニヤしながら見てきた。 なんか、「スポーツ少女来た」「貧乳きた!」「僕っ子僕っ子!」とかなんとか言ってる…。よく聞こえないけど…。 でも私の次に入って元気よく挨拶する竹谷を見た瞬間、サッと視線を反らした。 「リア充爆発しろ」って聞こえたけど、りあじゅうってなんだ…? 色々疑問が残りながら案内された部屋へ向かうと………。 「うわああああ!な、なんだよこれ!」 ところ狭しとたくさんの紙が吊るされていた。内容は言わずもがな…。 近々イベントがあるらしく、本作りに忙しいらしい。 忙しいけど余裕があるので、こうやって私を呼んだとのこと…。疲れたから萌えが欲しいんだってさ! 竹谷は初めて見たので驚いてる。 でも驚くのも失礼だと思ったのか、口を抑えて「ごめんなさい!」と首を縦に振って謝る。 それを見た腐女子たちはメモを取る…。何でもいいのかよ…。 で、どうしたらいいか解らず私の後ろに隠れて、イラストを見ないよう視線を必死に泳がせた。 うん…そこ丁度、笹豆腐本だもんね……。 「手短に話そう。何で呼んだ?」 「萌えを下さい」 「この間十分あげただろうが!」 「やだ、千梅くんって結構男前じゃん…」 「それに比べて竹谷さんヘタレーっ。やっぱり千梅さん×竹谷さんだって!」 「はぁ?解ってないわね、あんた。夜になると逆転すんのよ!ヘタレ攻め×男前受け、これが至高よ!」 「あはは、先輩ちょっと黙ってくださーい!あと私、固定カプ派なんですぅ。千梅さんが受けなら何でもいいとかマジ理解できないし」 「うっさいわね!固定派カプだからって偉そうにしてんじゃないわよ!なによ、この間までは七竹最高って言ってたくせに!あれ嘘だったの!?」 「あれはあれです!カップリングを作るとしたら前後変わってほしくないんですよ!」 「でも私も七竹好きよ!七松くんに勝てない竹谷くん最高ッ!」 「七竹最高!」 「うるさいよ、そこ。一番は鉢雷だから」 「は?一番は尾鉢だろ」 「アァ?鉢屋くんが受けに見える!?どう見たって攻めじゃない!それにっ、彼は不破くんにしか興味ないんだから!」 「……ねぇ、帰っていい…?」 「まだ来たばっかじゃない。あ、竹谷くん、そこ座って?」 「お、俺も帰りたい…っ…!何だよ、何言ってんのか俺一つもわかんねぇよ…」 「落ちつけ竹谷。心を無にするんだ」 「吾妻ー…」 「もう止めて止めて!公式でいちゃいちゃしないでよ!ほら、皆、早くメモ取って!」 『もう取ってまーす!』 解ってたけどこいつら怖ぇな。 くっそ、覚悟を決めるしかねぇのか! → → → → (△ TOP ▽) |