夢/とある後輩の災難 | ナノ

とあるマンションの一日


私たちは全員同じ大学に通っています。広大な敷地にたくさんの学科があるから、同じ大学。
マンションからは近いような遠いような微妙な距離にあるも、通学路にコンビニやスーパーがあるからなかなかの立地条件だと思う。バス亭も近くにあるしね!
で、皆がどこの学科にいるかというと…。私も詳しいことは知らない。難しい言葉ばっかで覚えられないんだよね…。
立花先輩と勘右衛門は国際系。色んな外国人さんと一緒にいるのを見たことがある。でも経済を学んでるらしいです。国際経営とか、経済とか……。
潮江先輩はギンギンに会計してます。商業だっけ?経済学だっけ?やっぱり覚えられない…。
中在家先輩と雷蔵は文系だからそっち方面!考古学にも興味あるって言ってたなー。
食満先輩はファッション系。建築にも興味があるらしい。「保父さんじゃないんですか?」って聞いたら、「仕事を持ち帰ることが多い。それだと子供が生まれたときに構ってあげられないのが嫌だ」とか言ってた。あいつは本物だ。
伊作はやっぱり医療系。あ、伊作って言っちゃった。ま、いっか。
兵助は優秀なので弁護士を目指すらしい。法政だっけ?あっち系はもっと解んない…。
そういう意味で三郎も解らない。パソコン系だった気がする。あいつも賢いからな。
そして七松先輩と竹谷、私は……体育学部です。体育学部、武道学科。
本当は私も雷蔵と同じく文系に進みたかった。竹谷は動物系に進みたかったらしい。
なのに…なのに立花先輩がっ…。


『お前にそれだけの頭があると思っているのか?竹谷に至っては絶望的だろ。お前たちにはもっとふさわしい学科がある。―――これだ』


というわけで体育学部に入学…。毎日毎日鍛錬だよ!それじゃなくても七松先輩に振りまわされて、どんどん強くなっていってるっていうのに!
動くことは嫌いじゃないよ。でもせっかくのキャンパスライフ、もっときゃっきゃ、うふふな未来を予想していた!
体育学部だから女子も少ない。少ないから友達が増えない…。


「いやー、今日もよく動いたな!」
「そうだね、弱い奴を相手にするとなんかスッキリするよね!」
「だな!普段のストレスを発散できるなんて最高だろ!」
「講義は眠たいけど」
「それは昔からだ」


まぁでも竹谷もいるし、それなりに楽しんでるので問題なし!
友達は勘右衛門に紹介してもらおうと思う。
竹谷と一緒に帰宅中。特に約束はしてないけど、なんか一緒に帰ってる。まぁ同じマンションだし別にいいよね。
マンションに帰る前に夕食をスーパーで買って、暗くなる前に到着。
大部屋には雷蔵たちが全員いて盛り上がっていたので私たちも参加!
買ってきたお菓子を広げて、他愛もないことで盛り上がった。うん、やっぱり皆と騒ぐのはいいね、楽しいし問題が起こらない!
大体、何で先輩たちは私たちに絡んでくるんだろうか…。
私を含めた六人は全員、先輩たちが苦手だ。振りまわして振りまわして、振りまわしまくるから。
私たちは楽しく、んでもってほのぼのと過ごしたい!


「全員帰宅してるな。よし、飲みに行くぞ」


過ごしたいのにこれだよ!
見ろ、立花!全員嫌な顔してるぞ!


「えー、お酒とか久しぶりだしー!」
「勿論、豆腐の美味しい居酒屋ですよね?」
「それと、立花先輩の奢りですよね?」
「っしゃぁあああ!金もなかったし助かったな!」
「八左ヱ門と千梅は考えなく使いすぎだよ…」


ノリノリな皆を見て、私も諦めたように笑った。


「今日こそ七松先輩を潰して見せます!」


それと最後に一つ。
お酒は二十歳を過ぎてからだぞ!未成年は飲んだらいけません!




TOP

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -