とあるマンションの一日 私たちが鍛錬にでかけ、太陽が昇り始めたころに潮江先輩と中在家先輩、食満先輩が起床して動き始める。 次に、豆腐を作りたい兵助。作らない日は一番遅い起床。朝が苦手だからね。 んで、あとは適当に…。大体一番遅いのは勘右衛門。あいつ女遊びが激しいから帰ってくるの遅いんだよ。 「よし、今日はこれぐらいだな!お前たち、私について来るとはなかなかだったな!」 「あ、ありがとうございます…」 「………」 「おい吾妻、生きてるか?俺を置いて死ぬなよ」 「……なんとか…」 「じゃあ明日からはもっとスピードをあげるぞ!」 「「(もう死にたい!)」」 ってな感じでマンション前に到着。 七松先輩のいけどんマラソンは本当にきつい!もうマラソンじゃねぇから! 七松先輩はスッキリした顔で部屋へと戻り、あ、因みに木を登って二階まであがり、私の部屋を通って自室に戻ってます。 七松先輩を見送り、竹谷の肩を借りて玄関ホールに入ると丁度、新聞を取っていた立花先輩と遭遇。 挨拶をした私と竹谷を見るなり鼻で笑い、皆が集まる部屋へと入っていく。くそう、絶対にバカにしてたぞ、今の笑い…! 二階へあがる階段へは真っ直ぐ進めば辿り着く。そして何故かエレベーターはない。 その廊下の横に大きな部屋がある。透明のガラス張りになってて、廊下からも中が見れる広い部屋だ。 そこは私たちが全員入っても余裕がある広さで、何をするかと言うと、特にない。 机やソファ、テレビやビリヤード台などがあり、勝手に遊んでいいし、たむろっていい部屋。 ここで使う光熱費はタダなので、私と竹谷でよくゲームをして遊んでいる。 朝になると数名がそこにいることがあり、今日は立花先輩と伊作先輩と兵助がいた。 「おはようございます、伊作先輩」 「おはよう、竹谷に吾妻。毎朝大変そうだねー。栄養ドリンク飲む?」 「「結構です」」 「ちぇー…」 簡単なバーがあるので、そこで作ったコーヒーを飲みながら、伊作先輩は口をとがらせる。 あの人の作る薬は危険だ。あの薬のせいで何度危ない目にあったか…! 「兵助おはよー」 「おはよう、八左ヱ門、吾妻。今朝も大変そうだったな」 「そうなんだよー…。思ったより時間が余ったからもう一往復とか…!」 「私の足、がくがくしてるし…」 「そんなときは豆腐だ!」 「「いや、いらん」」 「やるとは言ってない!」 こいつっ…! フラフラになりながらテーブルに近づき、上に置いてあった、誰かが買ってきたお菓子に手を伸ばす。 まぁ大抵は雷蔵か勘右衛門、私か竹谷がお菓子を買ってきて置いてんだけどね。 朝食をちゃんと食べたいけど、給料日前でお金がない…。お菓子で我慢するしかない! その横で、同じくお金がない竹谷が盛大にお腹を鳴らし、ソファに優雅に座っていた立花先輩に「うるさい」と怒られていた。 「ところで兵助、今日はゆっくりしてるね」 「今日は午後からだからな。吾妻と八左ヱ門もゆっくりしてるがいいのか?」 「俺らも午後からなんだよ」 「もうひと眠りしようか考え中!っと、その前にお風呂入ってこよ。汗臭いのはちょっと…」 「何だ。吾妻もそんなこと気にするんだな」 「これでも女の子ですから。てか立花先輩、途中から会話に入って来ないで下さいよ」 「お前らの声がでかいからな」 「関係あるんすか…?まぁいいや、じゃあ竹谷、またあとから」 「おーう。しっかり洗って来い」 「…の、覗いちゃやーよ?」 「ばっか、ののの覗くわけねぇだろ…っ!」 「やだー、ちょっと照れてなーい?かーわーいーいー!」 「や、止めろよ!そんなこと言ってるマジで覗くぞ!」 「やーん、八左ヱ門くんのえっちー!」 「見苦しい。早く消えろ」 「「さーせん!」」 「吾妻の胸ないのに覗きたいと思わないよね」 「伊作は死ね!」 それぞれの学科によって朝出発する時間が違うので、あとは自由! さ、風呂入ってひと眠りするぞ! 「……何してんすか、七松先輩」 「部屋に帰るのが面倒だったから風呂借りて冷蔵庫にあったご飯食べてる」 「私のご飯がああああ!」 「吾妻」 「なんすか!」 「これ賞味期限切れてるぞ」 「なのに食ったのか!」 (△ TOP ▽) |