▽ 探偵パロ その9 「(帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい)」 「…」(お仕事中) 「(先生が少しの間留守するからって、何で七松さんのところに来ないといけないんだよっ…!普通にお休みでいいじゃんっ。私がこの人のこと苦手なの知ってるくせに!先生なんて大嫌いだ!帰ってきたらぶん殴ってやる!)」 「…」 「(それと潮江さんと食満さんのどっちか来い!いつもは七松さんの左右に並んで護衛もしくはお仕事してるくせに何で今日に限って…!ああもうふかふかソファは気持ちいいけど、居心地悪いったらない!珈琲も美味しくない…お茶飲みたい…)」 「…」 「(つか私場違いだよね?この人一応何かの社長だっけ?してるんだよね?確か商業関係のお仕事だったような…?いや、どうでもいいよ!まじでここに座ってるの嫌だぁああああ!)」 「お前は解りやすいな」 「はいぃ!?え……や…?」 「因みに、文次郎と留三郎も帰って来ないぞ。お茶が欲しいなら私が淹れてやろうか?」 「(真っ青)」 「そんなに怯えなくてもとって食いはせん。それとも……」 「(ビクッ)怯えてないです!怯えてないんで近寄って来ないでください!」 「#名前#、そのソファ気持ちいいだろう?つい先日手に入れてな、新品なんだ。私より先に座るなんていい身分だな?」 「だっ……!(って、あなたが座れと言ったんじゃないですかっ…!ああああああ先生、お願いですから助けて下さい!)七松さん、すみません…っ。謝ります、床に座ります。だから近づかないでください…」 「すまない、そう怯えられるとつい遊びたくなってしまってな。怖いなら逃げればいいじゃないか」 「………」 「#名前#?」 「…腰が抜けて動けないんです……。(というより、ずっと金縛りにあってる状態で…!あと近い近い!七松さんもソファにあがってくるな!)」 「それはまた可愛らしい理由だな。―――#名前#」 「ひっ…!…も、もう止めて下さいよぉ…。私みたいな十も離れた小娘で遊ばないでくださいぃ…!」 「ああ、泣くほど嫌だったか?それはすまない。お前の反応があまりにも面白いからついつい…。だが私にも、遊ぶ相手であろうが好き嫌いというものがある」 「う、っやだ…!それ以上近づかないでください…っ」 「#名前#、私を見ろ」 「っひく…!せんせぇ……(助けてくださいっ…!)」 「これ以上手を出したらお前はどうなるんだろうな」 「文次郎」 「なんだ留三郎」 「さすがに#名前#が可哀想だと思わねぇか」 「思う。思うが、俺らは七松さんの犬だ。犬は黙って命令をきいていればいい」 「さすが仕事の鬼。でもなんで#名前#はあんなに七松さんを嫌ってんだ?」 「あの人の奥底に隠している本性に畏怖していんだろ。隠してるつもりはねぇみたいだけどな」 「敏感な女だな。だからあの探偵が育てんのか」 「その探偵はお金がなくて裏で悪いことしてるが」 「あいつ、立花とも繋がってんだろ?大丈夫なのか?」 「さぁな、俺が知るか。うまいこと付き合ってんだろ。そこだけは器用な男だし」 (バンッ!) 「うぎゃあああああ!」 「「#名字#?」」 「先生先生せんせーっ!もうやだ!ここ嫌い!帰るぅううう!」 「…七松さん」 「あははは!いやー、最高だったな。あいつで遊ぶのはいい息抜きになる」 「七松さん」 「なんだ留三郎」 「あまり#名字#で戯れるのはいかがかと…。相手はまだ十六です」 「だからだろ。あれほど反応がいいのも滅多におらん。それより留三郎、犬の分際で私に意見するのか?」 「………いえ。失言でした」 「(ばかたれ)」 「次は事務所に行くかなぁ…。街中で出会ってみてもいいな!船にも乗せてやりたい。もんじろー、明日の予定は?」 「はい。明日は―――」 「(す、好きでもない男性に接吻されてしまったっ…!違う、あれは事故だ事故!っくそ、全部ぜーんぶ先生のせいだ!七松さんも嫌いだ!苦手だ!怖い!)」 |