▽ SS企画 その27 「『獣主くんと食満くんで善法寺くんに今なんの薬を作っているのかを訪ねてきて下さい』ってきたんだけどよ…」 「留三郎一人で行ってこいよ」 「ここに書いてるだろ。二人で行って来いって。行くぞ」 「嫌だーっ!伊作さん怖い!こういうときの伊作は最強だから怖い!」 「いーから行くぞ!」 (保健室へ) 「……なんかゴリゴリしてるんだけど、何してると思う?」 「俺が知るかよ…。おい、行って来い。聞いて来い」 「留三郎が行けよ!俺絶対に嫌だって言ったじゃん!」 「俺だって嫌なんだよ!でもそれじゃあ話が進まねぇんだよ!オラァ!」 「いってぇなぁ!」 「あれ、二人ともなにしてるの?」 「「ぎゃー!」」 「悲鳴あげなくてもいいじゃないか…。ていうかまた二人で遊んでたの?僕も同じは組なのにいつも二人ばっかでさ……何で僕を除け者にするかなぁ」 「い、伊作さん?ちょっと目つきが危ないんだけど…!」 「伊作落ち着け!な?俺らちょっとお前に話があって…」 「僕も二人に用事があったんだ。二人がね、僕を除け者にするからこんな薬作っちゃった。飲んだら大変!僕がいないとなぁんにもできなくなっちゃうんだ…ふふっ。催眠剤みたいなもの?」 「「ひいいいい!」」 「もー、そうやって仲良く抱き合わないでよ。ぶっかけるぞ」 「「すみません!」」 「なぁんて、嘘だけどねー。僕がそんなもの作るわけないだろ?冗談だって解ってるはずなのに何で二人はそんなに怯えているんだい?」 「伊作怖い伊作怖い伊作怖い」 「お前が真顔でそんなこと言うからだろ!そういう薬も作れちゃうからだろ!」 「まさかっ、そんな便利な薬作れないよ!まだ」 「まだって言うな!」 「薬だけはダメだ…。俺、耐久性ねぇから薬だけはダメだ…!」 「で、伊作…。なんの薬作ってたんだ?」 「え?催眠剤」 「(獣主を脇に抱えて脱出)」 「じゃないよ。って言いたかったのに…。ただの傷薬だよ。二人ってばせっかちなんだから…」 |