夢/コネタ | ナノ

▽ SS企画 その20

竹谷「『酔ってデレた後輩主ちゃんと七松先輩がどこまで甘々になるか気になります!』と貰った」
後輩「ふっ…。この私を潰すことができるならな!へいへい、お前たちがお酒で私に勝てるわけがないだろう?」
三郎「ご丁寧に逃げるなと書かれているな…」
尾浜「まぁいいじゃん。甘えるあの子なんて珍しいよ?」
雷蔵「すみません、これ一升くださーい」
兵助「雷蔵も飛ばすなぁ。すみません、豆腐十丁ください」
竹谷「七松先輩を潰すために、先輩方は別室で戦ってらっしゃる。潰れたあとに遭遇させるという寸法なのだが…」
後輩「すみません、これ一升ください」
竹谷「いつになることやら…。あ、そうだ!おい、水割りもロックも禁止な。あと、酒しか飲むな」
後輩「マジで?えー…それはちょっと辛いな…。でも要望だもんね…一応頑張る!」
竹谷「……どう頑張るんだよ…。とりあえず早く酔っぱらってくれ」
後輩「酔っぱらった私は面倒くさいとか言うくせに…」
竹谷「文字数の関係上、早く終わらせたいし、そもそもSSじゃなくなってきてる」
後輩「はいはいっと…」

(二時間後)

後輩「その子超可愛いの!フリフリの服着てるんだけど、ぶりっこじゃなくてさぁ!」
三郎「早く……潰れてくれ…」
兵助「相変わらず見てるだけで気分が悪くなるな…」
三郎「でも雷蔵は珍しく寝てるな」
兵助「気にせず一人飲みできるから限界気にすることなく飲むとか言ってた。風邪引くぞ…」
尾浜「俺ちょっと隣の様子見てくるねー」
竹谷「解ったから声押えろ!うるせぇ!」
後輩「だって可愛かったんだもーん!八左ヱ門に紹介してあげようとしたのにぃ!」
竹谷「すみません、女神様。あ、次のお酒なに飲みますか?」

(さらに一時間)

後輩「アハハ!雷蔵が寝てるー!私も一緒に寝るよー!雷蔵のちょっとぷにぷにした……あ、勘右衛門のほうがぷにぷにしてたよね。勘ちゃん抱っこー!」
尾浜「し、失礼な!今はもう大丈夫だよ…」
三郎「私もうここが気持ち悪い…」
兵助「三郎、一緒に外の空気吸ってこよう…」
竹谷「おい!俺一人でこいつの相手すんのか!?」
三郎「いつものことだろ」
竹谷「だから嫌なんだよ!」

(さらに一時間)

後輩「なぁなぁまつ先輩はぁ?ハチまた隠したでしょぉ?」
竹谷「隠してません…。隠してないので膝の上から降りてください…」
後輩「ひどい…っ。私のこと大事なあいぼーとか言いながら、そんなことゆーんだ!今日から右の字のあいぼーになります」
尾浜「下品な女の子の相棒はいらないよー」
後輩「じょーひんになったら、七松せんぱいも私のこと好きになってくれる?」
尾浜「どうだろうね。そのままの君が好きっぽく見えるけど。あ、でも、今みたいに甘えたら喜んでキスしてくれるかもよ」
後輩「ほんと!?ちゅー!」
尾浜「え、俺に?そりゃあ俺は構わないけど、どのタイミングで七松先輩が現れるか解らないから遠慮しとくよ!だから、はっちゃんにしてあげて?」
竹谷「俺も断る!て言うか、七松先輩まだかよ!」
後輩「七松先輩来てるの!?どこー?七松先輩はー?……ハチのウソつきだ…隠してないって言ってたけど、やっぱり隠してるー!うわああああ、かんえもーん、ハチも七松先輩のこと好きだって!私、ハチみたいに強くないから勝てない!とられる!」
尾浜「八左ヱ門、お前七松先輩のことが好きだったの?……ゲイ?」
竹谷「ちげぇよぉおおおお!もう止めてくれぇえええ!」

(さらに一時間)

後輩「……眠い…」
尾浜「ねぇ、どうなってんの?七松先輩来ないの?」
竹谷「潰れたらくるって言ってたけど…まだ潰れてねぇのか…。こいつ、酔っ払い通り越して寝そうだぞ」
後輩「ハチー、膝枕ー。一緒に寝るんだーい」
竹谷「だからそれは断るって」
後輩「はちが…私のこと、きらっ……うえ…っ!はちざえもんのばかやろぉ!七松せんぱぁい、たすけてくださいぃ!」
竹谷「もー…こればっか。呂律も回ってねぇし、今回はお開きにしようぜ」
尾浜「そうだね。先輩たちにメール送ろうか。あ、その前に雷蔵起こして…」
竹谷「つか、三郎たちはいつまで外に出てんだよ。別室で飯食ってたら殴るぞ」
後輩「なぁなぁまぁつせんぱぁあああい!」

(ガラッ!)

左右「(びくっ!)」
七松「…」
後輩「七松先輩だーい!どこに隠れてたんですか?かくれんぼですか?隠れるのお上手ですねぇ!はい、捕まえましたよー。罰ゲームは私の傍にいることでーす」
七松「…」
竹谷「(勘右衛門…。七松先輩の目、据わってないか?)」
尾浜「(しかもあの子を抱きかかえたまま俺たちを睨むとか…。あれ怒ってるの?酔ってるの?)」
竹谷「(多分酔っぱらってる…。俺も初めて見た…!つか怖ぇよ!)」
後輩「ハチ!七松先輩だよ!私が見つけたんだよ!凄いよね!」
竹谷「お、…おう、そうだな…。(やっべぇ!すっげぇ睨まれてる…!でも話しかけてきたのはあいつだし…。これで無視してあいつが泣いたらもっと睨んでくるんだろ?どうしろって言うんだよ!)」
尾浜「あ、俺雷蔵連れて行くから。はっちゃん、七松先輩、仲良くねー」
後輩「勘右衛門ばいばーい」
尾浜「バイバー(…睨んでる睨んでる!早く退散しよっと)」
後輩「雷蔵もバイバーイ!」
七松「おい」
後輩「はい、なんですかー?」
七松「私以外の男を見るな」
竹谷「(デレたぁああああ!でも殺気飛ばしながらとか超怖ぇえええ!)」
後輩「七松先輩嫉妬ですかー?かわいーっ!」
竹谷「(もうあいつ喋るな!止めろ!怖い!)」
七松「……」(ぎゅう)
後輩「あはは!くるしー!」
竹谷「…んだよこれ…!」

仙蔵「途中までは騒がしかったんだが、あいつの名前を呼ぶことはなかったな」
潮江「元々依存するタイプじゃねぇしな、小平太は」
長次「でも、あいつの声が聞こえた途端、気配が変わった…」
食満「好きなは確かなんだけど、滅多にデレねぇからなぁ…」
伊作「珍しいものは見れて楽しかったよ。あ、鉢屋に久々知、これ飲む?」
三郎「結構です」
兵助「同じく」
尾浜「えー、でもちょっとぐらい名前呼んだりしたんじゃないんですか?」
長次「隣にいるものだと思って、酌の催促はしてた……」
仙蔵「いないと気付いたあとは笑ってたな」
食満「あと、名前呼んで酒の注文してたっけ?いねぇのにな!」
伊作「あれも楽しかったね!」
尾浜「うーん…。あの二人って本当に甘くなりにくいですね」
三郎「今八左ヱ門は居心地悪いだろうよ」
兵助「すまない、八左ヱ門。だが許してくれ」