▽ SS企画 その12 「お前と八左ヱ門って本当は付き合ってんだろ?」 「「は?」」 「七松先輩と付き合ってるって言うけど、八左ヱ門と一緒にいる方が多いじゃねぇか。部屋も一緒だし」 「やっだぁ、どうしよう八左ヱ門くーん。皆にバレちゃったー!」 「やっべぇ!八左ヱ門、超恥ずかしいぃ!内緒にしてたのになー!」 「お、やっぱりそうなのか!じゃあ何であんな嘘ついてんだ?それに、お前は七松先輩とより、八左ヱ門とのほうが息ぴったりだし似合ってんぞ?」 「うほほーい、私超嬉しー!っていうか超恥ずかしー!」 「恋人同士には見れねぇけど、八左ヱ門がお前の隣いるとしっくりくんだよなー。七松先輩は隣に並ぼうとしねぇじゃん?お前のこと女扱いしてないし。大体女を平気で殴るのどうかと思うぞ?」 「…いやー、七松先輩らしいよねぇ!女であろうが、男であろうが差別しないあたり、男前だわー」 「いやいや、そうじゃなくてさ!」 「おい、もう黙れよ。俺とこいつは付き合ってねぇから。こいつは七松先輩の女だから」 「竹谷…」 「は?でもお前今さっき「今さっきのはいつもの冗談だよ、気付かなかったのか?ああ、そうだな。お前鈍感だもんな!こいつと七松先輩の関係をよく知りもしないのに軽々しく口にするな。あと、先輩に対して失礼な発言ばっかしてんぞ」 「竹谷、いいよ」 「な、なに熱くなってんだよ!」 「うっせぇバーカ!いいから教室戻れよ!」 「言われなくても戻るさ!」 「ったく!…おい、そんな顔してたら七松先輩に殴られるぞ」 「私、女ができようと自分の道を譲らない、揺らがない七松先輩が好きだ」 「ああ、俺も尊敬してる。自分の進みたい道だけをひたすら走ってるよな。それについて行けるのはお前だけだと思うぞ」 「ついて行くんじゃなくて、ついて行きたいんだよ」 「はぁ…こんな一途な女なのに何で皆誤解するんだろうなぁ…。口が悪いからしょうがねぇか」 「七松先輩に出会わなかったら竹谷に惚れてたぜ」 「やだ、格好いい。抱いて!」 「朝まで寝かさない。ひぃひぃ言わせてやるからな?」 「やんっ」 「きめぇ!せめて裏声使って「やん」って言ってよ」 「あーん」 「ぶふっ!止めろバカ竹谷。腹筋が割れる…っ」 「本望だろう?」 「まぁね!」 |