▽ 六ろの日の話 「うーん…うーん…。く、苦しい…ッ!」 「お、起きた」 「(ビクン!)え……な、…んで、七松っ、んぱいが?」 「今日は何の日だ!」 「え、はっ…?今日?」 「何の日だ!」 「えーっと……六月六日です…けど、何か?」 「そう、六ろの日だ!」 「(あー…なるほどー…。………だからって朝の四時から来ないで頂きたい!つか寝てる人の上に座るな!)」 「だからなんかくれ」 「ハァ!?いやいや、何言ってんすか…。六ろの日だからって…。つか今現代ですよー…もー…」 「なんかくれ!」 「(寝てぇええええ!)あー…確か冷蔵庫に何かありますからそれでも………」 「……おはよう…」 「中在家先輩まで何してるんすか…」 「今日は…六ろの日、だから…」 「それはもういいっす!なんなんスかあんたら!朝っぱらから暇なんすか!?六ろの先輩ってちょっと非常識すぎっすよ!」 「何だお前、先輩に歯向かうのか?」 「お茶飲むか…?落ち着くぞ…」 「それ私のですよ!なにシレッと人のお茶飲んでんですか!もー、帰って下さいよ!私は眠いんです!」 「今日は六ろの日だから、何かしろ!」 「この暴君野郎!」 「あ?」 「つい口が!すみません、殴らないで下さい!好きなだけ食べて行って下さい!」 「そうか、なら食べさせてもらおう!長次、ケーキ食べていいって!」 「……」(もっもっもっ) 「もう食ってるし…。はぁ…、じゃあ私は寝るんで…静かにお願いしますね」 「一緒に寝てやろうか?」 「結構です」 「小平太…、女性は素直になれないらしい…。本にそう書いてあった…」 「(中在家ェエエエエ!)」 「そうか!んぐっ…、よし食った!じゃあ一緒に寝るか!」 「いいですってば!食べたんならもう部屋に帰って下さい。私は静かに寝たい!」 「ほら、そっち詰めろ」 「もぉおおおお…人の話聞かないし…!」 「むぅ…、ちょっと狭いな…」 「そりゃあ七松先輩みたいな身体がでかい人が入れば狭くなりますよ…。つか体温高すぎです」 「そうか?」 「小平太、私は先に帰るぞ…。ごちそうさまでした」 「マジで冷蔵庫にあった甘いもの全部食ったんすか…。まぁ…いいですけど…」 「解ったー、おやすみ長次!」 「おやすみ…」 「………(何だこの空気!いや、私は寝るぞ。寝てやるぞぉおおお!)」 「……」 「(静かな七松先輩とかむっちゃレアい…っ。なんか怖っ)」 「なぁなぁ」 「寝てますよー」 「何で背中向けて寝るんだ?」 「寝てますよー」 「普通抱きあって寝るんじゃないのか?」 「ぐー」 「解った!このまま抱き枕にして寝ればいいんだな!うーん、ちょっと小さいし胸ないけど、まぁ柔らかいからいっか!」 「胸ないは余計ですよ!寝るんなら黙って寝て下さい!」 「おう!おやすみ!」 「はいはい、おやすみなさい。(くそ、緊張して寝れん…)」 |