夢/コネタ | ナノ

▽ 眼鏡の話

「……」
「…」
「なんすか、七松先輩。私、課題中なんですけど…。中在家せんぱーい、これ合ってますか?」
「ああ、大丈夫…」
「それ眼鏡だろ?何でかけてんだ?」
「目が悪いからですよ」
「でも普段かけてないだろ?何で今日に限ってかけてるんだ?」
「今回のネタだけですよ。細かいことは気にしないで下さい」
「おう、解った!」
「で、何をそんなに凝視してくるんですか?つかこの課題やべぇよ、わけわかんねぇよ…」
「……諦めるな…。もうちょっとで終わるぞ…」
「中在家先輩っ…!」
「眼鏡いいな!私もかけたいっ」
「七松先輩、視力めっちゃいいじゃないですか。つか今邪魔しないで下さい」
「でもかけたい!」
「いでッ!ら、乱暴に掴んでとらないでくださいよ…!」
「小平太…。邪魔をするんじゃない…」
「見ろ、ちょーじ!似合うか!?」
「小平太…」
「でもこれ見えにくいな…。視界がぼやける…。……えいっ」
「ぎゃああああ!何でレンズ抜いたんすか!?眼鏡の意味がねぇ!」
「よし!これでよく見える!」
「そりゃあレンズ抜いて、普段の視力に戻れましたからね!私の可愛い眼鏡が!」
「小平太、眼鏡で遊ぶんじゃない…。レンズも抜くな…」
「どうだ、長次!知的に見えるか?」
「……」
「見えるだろ?頭賢そうだろ?」
「………。…ああ、見えるぞ。だから小平太も出された課題をしろ…」
「それは断る!」
「眼鏡をかけて賢そうに見えるからしなさい…」
「やだっ。じゃあこれいらん。えい」
「うぎゃああああ!今度は真っ二つにされたッ!」
「あ、しまった…。ついつい」
「眼鏡って高いんすよ!?酷いです!」
「……。私じゃない」
「あんたですよ!」
「小平太、嘘はよくない」
「むー…。やっぱダメか…」
「おもっくそ目の前で折りましたからねッ!うえーん、中在家せんぱーい、やる気がなくなりましたー…」
「じゃあバレーしよう!」
「帰れ!」