夢/コネタ | ナノ

▽ モデルになったお話

獣「雑誌の取材受けた!」
七「受けた!」
全員『……』
仙「おい飼い主二人、駄犬を病院に連れて行け」
伊「とうとう……」
文「長次、俺もついて行くから」
長「すまないな…」
留「今ならまだ間に合う。現実を見ろ」
獣「お前らのその態度ときたら…」
七「さすがの私たちも傷つくよなー」
獣「なー!」
仙「言い訳を一度聞いてやろう。喋ろ」
獣「まぁいいや。ここに来る途中、小平太と遊んでたんだけど、なんか声かけられた!」※仙蔵の家に全員遊びに来ている
七「すみませぇん、ちょっとお話いいですかぁ?」※裏声
獣「はぁい、構わないっすよー。で、格好いい俺と小平太を撮影していいかって」
長「……」
留「…」
七「長次、私に熱はないぞ」
獣「留三郎、俺もねぇぞ」
仙「なかなか面白い冗談だった。さ、お前ら、そこに座れ。明日のための試験勉強をしろ」
獣「だからマジなんだって!ほら、名刺も貰った!」

(名刺を見せる)

文「ここまで小細工するとは…。どんだけ勉強したくねぇんだよ」
伊「留さーん、早く二人を病院に連れて行こうよー」
仙「……本物だな」
全員『え』
獣「どや?」
七「どや!」
仙「まさか本当にされたのか…。こんな奴らを…?」
獣「これで俺らもモデルデビュー!」
七「いえーい!焼肉食べ放題!」
獣「何で焼肉なんだよ」
文「おい仙蔵、マジか」
仙「この会社は本当にある。だが、載るとは限らん」
獣「ははっ、まぁな!載るわけねぇと思ったから適当に答えたし」
七「なー。でもいい暇つぶしにはなった!」
獣「じゃ……嫌だけど試験勉強しようぜ…。俺もう帰りてぇよ…」
七「私だって帰りたい…。バレーしたいっ…」

(それから)

獣「やっべぇ……。まじで載っちまったんだが…」
七「あはははは!しかも他の奴らに比べて大きいぞ!」
文「まじかよ…」
仙「まさか載るとはだな…」
長「……これは…」
留「うっわー…」
伊「『最近、草食系男子が流行っている中見つけた、肉食系男子!二人の瞳はとても野生的で、視線が合うと身体が硬直しちゃう!?』かぁ…。ちょっと笑うけど、雑誌に載るのは凄いね」
獣「肉食系男子だって、小平太」
七「何で焼肉好きなの知ってんだろうな?」
獣「ばっか、そういう意味じゃねぇよ。女の子食い漁ってるって意味だよ」
長「それは少し違うが、お前たちにはそういう意味だと思う」
留「雑誌で見ると、なんか格好よく見えるな…。でも普段のお前らすぎて違和感ねぇな」

(んでもって)

獣「好評だったみたいなのは嬉しいんだけどよ…。きゃーきゃーとうるさい。女に困ってねぇんだよ」
留「最低な発言だな。殺されちまえ」
七「うるさい」
文「小平太、殺気を飛ばすな」
伊「モテモテじゃん、よかったね!」
獣「嬉しくねぇって言ってんじゃん!あのカメラの音大嫌いなの!耳が痛い!」
七「私あのカメラの視線嫌い…。壊したくなる」
仙「野生児二人に文明の利器は害だったな。しかし受けたのはお前たちだ、きちんと処理をしろ」
長「小平太、頑張ってこい。但し、殴るのはなしだ…」
七「解ってるよ…」
獣「あーもう面倒くせぇ…。行くぞ小平太、俺に任せろ!」
七「暴力はダメだぞ?」
獣「俺らがやらなきゃいいんだろ!」
留「………。鴉も使うな」

(外に飛び出す二人)

伊「ほんと、野生児だよねー」
仙「あいつらと一緒にいると面倒だが、飽きることはないな」
文「だからって巻き込まるのは俺はごめんだぞ…。長次、なにしてんだ?」
長「動画がアップされるか待機…」
留「俺も待機しとこー!」
伊「留三郎、僕にも見せて!」
仙「文次郎、パソコンを開け」
文「はぁ…」

(からの…)

留「……まじで動画もアップされるとは…」
伊「今度は別のところから声かけられるんじゃない?鴉を操ることができる少年!とか言って…」
長「小平太……殺気飛ばしすぎ…」
文「おい仙蔵。そろそろこの二人の暴走止めなくていいのか?じゃないとさすがに…」
仙「仕方ない。あいつらと一緒にいる私にまで害が及ぶかもしれないからな」

獣「当分の間、静かにします。女の子に囲まれるのは好きだけど、無駄に囲まれるのは好きじゃないです…。というか、自由を奪われるの大嫌い!」
七「ずっと視線感じるのやだ!私も大人しくしてる!」
留「それはどうだろうな。お前たち動画にも載ってたぜ?」
伊「また忙しくなるかもねぇ」
七「私も!?こいつだけだろ!?」
長「その場に一緒にいたから……多分勘違いされてると思う」
仙「それは知らんぞ。もう手は貸さん」
獣「そこをなんとかお願いします!」
七「仙蔵!」
仙「知らん」
文「とりあえずお前ら、本当に大人しくしてろって。無駄に喧嘩を買うな。解ったか?」
二人「「はーい…」」
留「とは言っても、ここ数日楽しめたぜ」
伊「いいなー、僕もモデルデビューとかしてみたい…」
長「……私も」
仙「してみるか?」
全員『え?』
仙「させてやろう」(ニヤリ)



続かない。