▽ 探偵パロ その11 「せんせー、お手紙はきちんと取って下さい……って……」 「やあ#名前#。久しぶりだな」 「……なんで…」 「あの日お前が飛び出してから心配したんだぞ。先生からも怒られただろ?」 「………#名前#先生!」 「#名前#ー、小平太がお前に話あるってー。俺ちょっとこの牛肉食うのに忙しいからお二人でどうぞー」 「先生のバカ!私は帰りますっ」 「折角お前に会いに来たのにそれはあんまりではないか?」 「…」 「#名前#はあの二人より賢い子だろう?私が躾しなくても、私の望むことをしてくれるよな?」 「……せんせぇ…」 「んー、助けてやりてぇけど、小平太から肉貰ったからなぁ…」 「#名前#、邪魔するなよ」 「つーことだ」 「先生ほんっと嫌い…。明日から来ないから」 「やはり#名前#は賢い子だな」 「え…?」 「私な、来週から外国へ出かけるんだ」 「……(やった…。やったーっ!これで毎日ビクビクしなくてすむ!)」 「英国に行くんだが、勿論#名前#も来るだろう?」 「…は?え、いや……意味がよく…」 「それにたった今、「明日から来ない」と言ったしな」 「えっ…と……ちょっと…頭が………あの…」 「英国に行くぞ、#名前#」 「………いや、です…」 「何週間も船の上なんて暇だろう?#名前#がいてくれたらきっと楽しいと思うんだ。英語の勉強は船の上でできるし、作法も私が教えてやろう」 「(やだやだ!そんなの絶対に嫌だ!七松さんとずっと一緒なのは勿論、外国なんて行きたくないっ…!あ、そうだ)あの…私、学校がありますし…」 「きちんと私が手続を踏んでやる、留学とな」 「いいです、嫌です!私は外国になんて行きたくありません!怖いっ…!(七松さんが怖い。嫌だ。無理だ…!)」 「……。なぁ、これもう私が貰っていいか?」 「んー?それはダメー、俺も気に入ってんだから」 「でも応援してくれるって言ったじゃないか」 「するっつったよ、言葉では。つか年齢をよく考えろ。お前二十六だろ?俺の助手、まだ十六だぜ?犯罪じゃん」 「そんなの関係ない。私が欲しいと言ったら欲しい」 「うっわー…、最悪。#名前#ー、諦めろって。抵抗しても喜ぶだけだぞ」 「先生!先生は助手が可哀想だと思わないんですか!?もうっ、肉ばっか食ってんじゃねぇよ!」 「でもよ、小平太と結婚したら玉の輿だぜ?」 「不自由させんぞ」 「そうじゃない!私はっ、もっと普通の幸せでいいんです!一緒にいるだけで癒されたり、この人に尽くしたいと思う方に寄り添いたいです!」 「…結構乙女だったんだな。口が悪いから先生心配してたんだぞ」 「ふむ、ならば仕方ない」 「(諦めてくれたか?つか、どうせ私で遊んでるだけだろ?本気でもないくせに…。……なんだ…?え、もしかしてこの人の本気が欲しいのか?それに怒っているのか?え…!?)」 「賢いようだが私好みにすることにした。借りるぞ」 「レンタル料金割増しな」 「ちょっ…!離せ!」 「口がすぎるぞ、#名前#」 「…っ離して下さい!」 「久しぶりの躾だ、胸が踊るな#名前#」(にこっ) 「……」(真っ青) |