旅行の話 








「どうする?海もいいけど山もいいよなー。森林浴とか」

「おー」

「でもやっぱり夏だし、海に行っとかないとって気もするよね」

「おー」

「でも青峰さ、虫取とか好きそう」

「おー」

「……青峰、話聞いてないっしょ」

「聞いてる聞いてる」

「じゃあその手のグラビア雑誌一回置こうかー?いまのもっかい高尾くんの目を見て言ってごらんー?」

「いや、だから、ちゃんと聞いてるって。こええ顔すんなよ、つうか笑顔がこええとかもはやホラーだからなオマエ」

「じゃあさっきの適当な返事はなんだよ。せっかく夏休みに二人で旅行行けそうだってのに」

「……あー、あれだ、ほら。オマエが一緒だったら別に行き先とか関係なくね?」

「は」

「あ?」

「……」

「高尾?」

「青峰のそうゆうとこ、嫌いだわー」

「はあ?なんでだよ。あとオレは好きだからな」

「うっさい、オレも好きだっつのバーカ!」

「はああ?」








(ちょっと子供っぽい高尾くんと無意識な男前峰)







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