死路









人類最強、か。



何も知らないやつらは持て囃して崇めときゃいいと思っている節がある。
誰も、オマエらを守るために戦ってんじゃねえよ。

思いこそすれ口に出したことはなかった。だから。





「あ、大丈夫。

私が巨人に喰われて死ぬのは仕方ないからね助けなくて良いよ

でももしかすると死ぬ間際に「助けて!」とか言い出すかもしれないけど……

まあそれは無視してくれればいい」





俺の顔を見るなりそんなことを告げてきたメガネに少し驚かされた。





「人類最強ってキミのことなんでしょう?気になるなあ……解剖とかさせて」

「やる訳ねえだろ」

「うん流石にわかってたよ」





ああ、コイツは変革者か。





無意識にそんな考えが過って笑いそうになっていたのを覚えている。





「死に急ぐなよ」

「もしかして心配してくれてるの?平気だよ私は。まあ多少生き急いでいるところは否めないけれど」

「何も平気じゃねえぞそれは。……というか心配はしてない」

「そうか、人類最強は照れ屋さんなんだね」

「テメェ……」








(そしてそこに変わり者が集う)



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