キセキという熱
近くにいるからこそ分かる。
絶対的な距離感。
圧倒的な存在感。
光は強さを増し、その熱で周囲を焼き尽くす。
こわい。けど、見ていたい。
傍で。
その熱を感じていたい。
広く大きな背中を眺める。
アイツはいつからかオレの隣に立って、オレと視線を合わせて、オレを呼ぶようになった。
だけど、オレは未だにその背中を見つめ続けてる。
そこにある感情は決して不快なものじゃない。
ただ。
時々、不安になったりもするんだ。
存在価値。
存在理由。
存在意義。
ぐるぐる考え出すと、きりがない。
だからオレは一度息を吐いて光へと駆け寄る。
身を焦がすほどの熱を感じながら。
(いつか、燃え尽きようと)
(隣に)
(13/1/20)
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