な「嬲る」



(【嬲る(なぶる)】
弱い者をおもしろがって
からかいいじめる。
手で玩ぶ。弄りまわす。)








(※ゲス峰降臨)
(※ゆるっと閲覧注意)








「……んッ、く……っ」





ダメだ。声が漏れる。

嫌だという意思を視線に込めてみても、覆い被さるような青い瞳は楽しそうに揺れるだけで。





「あ、お……みねぇ……っ」

「あ?どーした?もう限界かよ」

「いっ……かげんに……ン、あァッ」

「聞こえねーけど」





後ろから動きを封じられ、オレ自身に直接触れるゴツゴツとした指先を感じる。
真ちゃんとは全く違うそれは、荒っぽくて痛みさえ覚えるのに。

先端を弄られ、意思とは関係ない声がオレの口から溢れだす。





「ひぁ、あ……やめッ……」

「オマエ、びっくりするくらいエロかったのな。緑間にどんだけ開発されたワケ?」

「や、あァ、あッ……も、……!」

「イケよ、ほら。アイツ以外のオトコでもイケますって、見せてみろよ」

「……ッひ、アァ、し、んちゃ……!」





ドロ、と自分の内側から欲の塊が溢れたのがわかって。同時に目からもぼろぼろと涙が零れおちた。

悔しい。悲しい。

さっきまで堪えてた感情が、堰をきったように流れ出す。





「く、……ふぅ……っ」

「……は?高尾……おま、なに、泣いて……っ」

「な、いてねー……!」

「……ッ」





顔を見られたくなくて、俯いたのに。顎に手を添えられムリヤリ後ろを向かされる。
頸がいたい。てか身体中いたい。





「……高尾」

「……」

「勃った」

「はぁぁッ?!!」

「オマエの、泣き顔……感じてる顔よかそそるわ」





意味が分からない。
青峰。まじで意味が分からない。





「もっと、なけよ」






ジリジリとにじり寄ってくる黒い獣に、オレは絶望するしかなかった。








(絶望という名の快楽へ)



(13/1/13)



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