半分どころか殆ど優しさ
「あ、は、ははは……はぁっ」
「なにいきなり笑いだしてんだオマエは。おら、ちゃんと布団掛けろ」
「……や、みゃ、じさぁ…こ、こまで…しんどい、と、いっそ……ふっはは、笑いしかでて、こな……はっ、…ははっ」
「いや怖ぇよ」
「このまま……っしんじゃったら、おれ、ど、しましょ……」
「風邪で死なれてたまるか。あー、もういいから、ほら」
「は、……ふ、ぁ……宮地さ、の……手ぇ、きもち、っす……」
「もうちょいしたら薬もききだすだろ、寝とけ」
「は…い、」
(目え覚ますまでみといてやっから)
(意識が落ちる間際に、そう聞こえた気がした)
[ 263/284 ]
[mokuji]