宮地サンに寄り添う







オレらの送別会がてら、たまたま家族のいない日があるってことでオレん家に集まって一通り騒いでたとこまではしっかり記憶にある。
時間があれだからっつって大坪が帰って緑間も帰って、んで木村も覚束ねー足取りで帰ってたのも覚えてる。

よし全員見送ったわまじ眠ぃオレも寝るって自分のベッドに入ったのは多分、二時過ぎだった気がするが。

待てよオレ。
全員じゃなくね?
スタメンだと一人足りねーだろそれ。





「ん……さみぃ……」

「……、いやいやいやねーわ。それはねーよ」

「……みや、じさ……?」

「高尾……何でオマエここにいんの?え、ココ、オレん家のオレのベッドだよな??間違いないよな??」

「……こっち、も…ふとん、くださいよー……」



不意に目が覚めて、隣にあった温もりを引き寄せてからすぐ。それはおかしいだろと無理やり脳味噌動かしてみれば、そこには見慣れた後輩の姿があった。
猫みたいに丸まってオレの横で寝てる高尾に問いかけても、寝ぼけてんのか知らねーが布団を要求されるだけだ。

え、いつから居たのコイツ。





「オイ……まじなんなのオマエ……」





幸せそうな面して寝てるもんだから。
なんかムリに起こす気にもなれねえよ。





「ん……」

「……クソッ、起きたらぜってー轢くからな」

「……へへ…、みやじサーン……」

「……っ!笑ってんじゃねー」





擦り寄ってくる高尾をそのまま強く引き寄せたら僅かに身動ぎしたが、起きることはなかった。

なんか、自分以外の体温が意外と心地よくて。オレもつられるようにそのまま眠りへと落ちていった。








(えぇぇ…ッ?ちょ、宮地サン?な、なん、えぇぇ?!!!)
(……るせー、な……もうちょい寝るから黙って抱かれてろ、この枕……)
(……え、なんすかこの羞恥プレイ……)



(13/1/7)




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