(高尾くんと黄瀬くんシリーズ)








「じゃあオレ、先に歌うっスね」

「うん!」





ドリンクグラス両手で持って、ストローくわえてる高尾っち超可愛いとか横目に見つつデンモクで曲を選ぶ。
とりあえず一曲目はいつもみたいにPOPSのランキング上位曲から歌って様子見。
マイクを片手に流れてくるメロディに乗せて歌いだした。瞬間。





「ふぁっ」

『へっ?』

「わ!ごめんまじごめん!気にしないで歌って!!」

『え、えっ、高尾っちもしかしてこの曲嫌いだった、とか、』

「ちがうちがう!黄瀬くんの歌声が可愛いすぎて思わず変な声が出ただけだから……!」

『え』





カワイイ?
は?オレの、声が……って。





『えええ?!!なっ、ななななに言ってんスか高尾っち!!オレそんなこといつもカラオケ来るコとかに言われたことないっスよ!!!』

「ちょ、黄瀬くんマイク入ったまま」





笑いながらこっちを見てる高尾っちは自分の発言を撤回するつもりはないらしい。
てかほんと、可愛いってなんスか。高尾っちの方が可愛いに決まってるのに。





「高尾っち歌って!!」

「え、止めちゃうのもったいない……!」





演奏停止を押したらちょっとしょんぼりする姿が更にカワイイと思う。
「んーじゃあ先に歌っちゃうね」と慣れた体で曲を送信したあと、高尾っちは右手にマイクを握った。

テンポの早いイントロが流れだし思わず画面を二度見する。
その曲は、どこかで聴いたことのある、洋楽。





『んじゃ一曲目、いっきまーす!』





マイクに乗せて聴こえてくるその声に、オレは呆然とした。





え。

なにこのイケメンボイス。



え。

なにその安定の歌唱力。





完全に呆気に取られている間に曲はラスサビへ、そして高尾っちの綺麗なビブラートと共に一曲目は終了した。





「た、高尾っち……最早チートっスよ……」

「ぶは!なにチートって!あ、次一緒にきゃりー○みゅ○みゅでも歌う?」

「ブフォ!」








そしてきゃりーをも完璧に歌いこなした高尾っちまじハイスペックっス。








(つーかショタ声もイケて可愛いとか……!)
(ていうか黄瀬くんの歌声ナチュラルにショタ声だったんだけど……)
(え)
(え?)








(13/8/28)



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