(※諸事情あって、お蔵入り) 「遅い」 「ごめんね、佐伯くん」 「着替えに時間かかりすぎ……って、ネクタイ、まだしてないのか」 「うん、あのね……このネクタイ、なかなかうまく結べくなて……」 「つまり出来なかった?」 「うん……」 「仕方ないな。ちょっと貸せ」 「ご、ごめんね、佐伯くん……」 「ボンヤリな上に不器用っていいとこなしだぞ。精進するように」 「うん、頑張るね」 「ったく、バイト初日から前途多難だな。つーか、これ、逆だろ。立場的に」 「逆って?」 「こういうのは、普通アレだろ。女の人が男のネクタイを結ぶもんだろ」 「『はい、アナタv』みたいな?」 「そう、それ」 「……佐伯くんって割と亭主関白思考?」 「別にそんなこたぁ言ってないだろ。ただ、ちょっと良いかな〜って、思わなくも無いような……」 「…………」 「つ、つーか! 手元、ちゃんと見てたか? 次、自分で出来なかったらチョップの刑だからな、このボンヤリ」 「うん、ちゃんと見てる。……ね、佐伯くん」 「何だよ?」 「ネクタイ、自分で結べるようになったら、わたしが佐伯くんのネクタイを結んであげるね」 「……は!?」 「その、今日のお返しって意味なんだけど……」 「……ああ、そっか。お返しか……何だ……」 「どうかした?」 「何でもない! ほら、行くぞ、新人!」 「うん!」 「返事は“はい”!」 「はいっ!」 2011.10.01 *マスター「仲が良いなあ……( ´v` ) 」 *デイジーバイト入り初日とか、ね! *佐伯っくんはデイジーの「ネクタイ結んであげるね」に早とちりしたんだと思います。 **諸事情(デイジーのネクタイ)あって、お蔵入りなのですorz <-- |