『今日の桐也くんカッコよかったよ。』


部屋の中着替えて二人でソファに座ってコーヒーを飲んでいた。
今日は結婚式だった、まだ幸せな気持ちが続いている。
凄く緊張したし、不安だったりもした。
けれど桐也くんが隣にいてくれることで私はそれともっと嬉しい気持ちもあり、幸せな気持ちで一杯だった。


「#蒼衣#も結構綺麗だったけど?結婚式ってさ、ある意味あんたの方がメインだと思うんだけど。」

『そうなの?でも、私と桐也くんがいないとこの結婚式は挙げれることはできなかったわけだし…二人いないと始まらないと私は思うよ?』

「そうだけど、あんたが綺麗だって事は事実なわけだし。俺に取っては今日の結婚式はあんたがメインだと思った。」

『そう、なの?』

「あぁ、俺は少なくともそう思った。というか…愛の誓いとかは流石に、照れた。」


はぁ…と顔を伏せる桐也くん。
そんな意外な彼の一面を見れてつい頬が緩んだ。
笑っている私に気づいた桐也くんは私の頬を抓って「変な顔」と言って笑った。
まったく、ムードないんだから…


『それよりあのケーキ凄く美味しかったね。』

「#蒼衣#は結婚式よりケーキだよなぁ、甘いものには目がないな。」

『なにそれ、ケーキは正義だよ!!』

「意味わかんないよ、その理屈。そんなケーキよりさ…」と急に私の手を取り至近距離になる。
『え…』言った途端に口を塞がれた。
甘いキスに自然と目が閉じられる。
それは、長くてなんだか私を確かめるように何度も吸い付いてくるような感覚がした。

『っぷはぁ…』
ようやく長い口付けから開放され私は下を俯く。
すると桐也くんは私を優しく抱きしめてくれて、そっと私の耳元に息が触れる。
びくっと体が跳ね急激に体の体温が急上昇する。


「一生、#蒼衣#は俺のもんだから」


そう言ってさらにぎゅっと強く抱きしめられた。


「幸せにする。」


そんな事を言われるとなんだか涙が出て私は幸せを噛締めながら黙ってこくんと頷いた。









一生分の幸せを分かち合う





どんなに辛くてもあなたがいる。
だから心から安心できるの。






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6月の花嫁企画で載せたものです。
拍手ありがとうございます。