カラカラ。
窓を開けると目の前には桜の木があった
放送室から見る桜はベストポジションらしい。
前に法月先輩がおっしゃっていた。

『千木良先輩、ご覧ください。見事な桜です。』

「…ん?なんや、たかが桜の為に起こすんやない。」


すると先輩は大口を開けながら立ち上がり私の隣に立つ。

『今日は珍しく素直ですね。』

「俺はいつでも素直やろ。」

二人で桜を見つめポカポカと日光に当たる。
今日はいい日だ。

『先輩…』

「なんや。」

『お花見でもしましょう。』

「今しとるやないか。」

『今ではなく、明日にでもしませんか?』

先輩ははぁと深いため息をつき頭を乱暴に撫でた。
というより、これは撫でているのでしょうか…。

『い、痛いです。先輩…』

「阿呆、明日は部活でまた七不思議を探しに行くんやろ?」

『…忘れておりました。』

下を俯いて心が鉛のように重く感じた。
また先輩は深いため息をつき今度は私の腕を引っ張った。

「ちょっと、こっち来い。」と部屋を出る。
歩いて向かった先は先程見たばかりの桜の木の前だった。
やはり見上げながらの桜は一段と綺麗だ。

『先輩?』

先輩をじっと見つめる。
けれど先輩は桜に体を向けたままの状態、横目で私を見た。


「花見や」

『…。』

「明日どうせできんやろ?これだと明後日も無理そうやしな。」

『…はい。』

「俺がごっつう暇な時にでもまた花見したるわ。」

すると先輩は私の方を向いて口を歪ませ不適に笑った。

『今度はお団子でも持ってきましょう。』

時がゆっくりと流れるような不思議な感覚がした。
早くその日が来て欲しいと…















団子より花見










おまけ

『今日は良い桜日和ですね。』

「ふぁ〜あ、そうやな。」


今日はお団子を持って桜の木の下で約束をしたお花見。


『先輩、お団子どうぞ。』

「ん、」先輩はお団子を受け取って私の膝に寝そべった。

『先輩、眠るのですか?』

「おう、お前は花でも見物してろ。俺は寝る。」

『はい。』


そう言ってすーすーと寝息を立てて寝てしまった。
私は先輩の唇に少しだけ触れて『お休みなさい。』と呟いた。
春の風は温かくて心地よい日光。
桜の香りが鼻をくすぐり一枚一枚落ちる花びらを見つめていた。
先輩は花より昼寝ですね。









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調子に乗りました。
ごめんなさい。
読んでくれてありがとうございました。
やはりPCで書いたほうが良いですね。
感謝です^^


2011.03.29