『先輩。寒いですか?』

「あぁ、寒い。」


新年を迎えたばかりの夜中。
寮から近くの神社へ、私と千木良先輩でお参りに来ていた。
甘酒を飲んで、おみくじを引いた。
人が多かったせいか、千木良先輩もなんだか不機嫌のようだ。


『千木良先輩。』

「なんや」

『帰りましょう。』


じっと見つめてみるとはぁとため息をつかれた。これは早く帰らないと悪化してしまう。


『先輩、カイロです。これで温まってください。』

「……いらん。いいから、帰るぞ。」


私はカイロをしまうと千木良先輩の後ろに立とうとしたのと同時に右手をがしっと捕まれて先輩は黙って私を隣に立たせた。


『先輩。』

「なんや。」

『先輩の手、私のカイロより温かいですね。』

「うっさい、ボケ。」


そういった先輩を見ると少し赤くなっていた気がした。
























温かい手に引かれて










(先輩。そっちは寮方面の道ではありません。)
(わーっとる)
(どこに行くのですか?)
(少し寄り道や、寄り道。)
(米原先生や皆さんがご心配な…)
(お前は一生黙っとけ…)
(…………っ)
(マヌケな顔やなぁ)
(…先輩のせいです。)



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あけましておめでとうございます。
不定期更新で申し訳ありません。
今年もよろしくお願いします。

というわけで、お参りです。
最近打ってなかったので少しリハビリです。ちょっとというか結構崩壊ごめんなさい。

駄作を読んでくれてありがとうございました。



2012.01.01