雪が降りそうな曇天の空。天気予報では確か今日は雪のはずなのだけれど…まだ雪は降らなさそう。書類に目を通すのを止めてぼーっとしていた。 今日は世間で言うクリスマスイブ。本来ならば今頃はツリーを生徒会の人たちと飾りつけをするはずだった。けれどまだやるべき仕事が残っていたのに気づき今更慌ててやっていた所だった。 会長たちは先に体育館に行ってツリーなどの下準備をすると言って先ほど生徒会室を出て行ったばかり。静まり返った生徒会室に少しだけ違和感を覚えた。首を傾げて生徒会室を見渡す。 生徒会室に一人でいることはいつだってある。もちろん、会長や颯斗くん、翼くんといることも当たり前だった。けれど、もうこの当たり前は終わりになってしまう。日が経てば、時間が進めば、いつしか皆ばらばらになってしまうのだと。途端に寂しい気持ちが胸いっぱいになった。 太陽が雲に隠れているせいか部屋の中が少しだけ暗く感じる。恐い。頭を抱えてぎゅっと目を瞑ると同時にガラっと扉が開く音がした。 「蒼衣ーっ!!仕事おわった…」 声の主にはっとして我に返る。そこには翼くんが立っていてきょとんとした顔でこちらを見ていた。 『あ、つ、翼くん…呼んできてくれたの?』 書類を片付けていそいそと支度をする。時計を見るとかなりの時間が経っていたらしい。結構考えすぎてたみたい。後でまたすぐに書類の整理しなきゃ。それに…さっきのはあまり考えないでおこう。 イスから立ち上がって翼くんに微笑を浮かべ近くに寄り『ごめんね、行こっか。』と廊下に出ようとすると手を掴まれた。それにびくっと心臓が跳ねる。 「待って。」 翼くんは何かポケットに手を突っ込んでごそごそと探し始める。何だろう…? すると翼くんは手に何かを持ち私の前に手を突き出した。 「これ蒼衣にあげるのだ。」 私は掴まれてない手を差し出すところんと飴が一つ転がった。 「これ食べて元気出すのだ!それで蒼衣の笑顔をもう一度俺に見せて。」 ふとまじめな顔をして頭を撫でるからさっきから心臓がどきどきするのは何故なんだろう。 その気持ちに名前がまだまだ先のこと。今は何も考えない。今の時間を楽しむだけ。飴を頬張りにっこり笑って翼くんに手に引かれて体育館まで競争した。 君がくれたロリポップ キャンディの味はきっとこれは恋の味。 ------------ 翼くんとは常に幸せになっていただきたい、ルーです。 この度は大遅刻☆クリスマス企画にお越しくださり誠にありがとうございます。 皆様がいてくださってこのサイトは成り立ちます。 さて、相変わらずキャラが迷子で申し訳ありません。果たして翼くんはこんな気が利く子でしたk(((失礼 いつだって生徒会の暴れん坊将軍である子g((((なんか違う 聖夜に飴をあげるという習慣を友人から知らされ思うが侭に打ってみると短い文章ととてつもない日本語迷子文章が出来上がりました。\びっくり/ 少しでも皆様がお楽しみいただけたならばそれでいいです。十分です。 ありがとうございます。亀更新ですが、また来てください! 2013.01.04 |