朝の光が目に沁みハーブティーの香りが鼻をくすぐる。
目を開くとルカが目の前にいてほほ笑んでいた。

「おはようございます。フェリチータよく眠れましたか?」

体を起こしてまだ重い瞼をこするとルカがハーブティーの入ったカップを差し出す。

『ありがと、ルカ。』

お茶を口に入れるとすっきりとした味わいが口いっぱいに広がる。
ルカが煎れてくれるお茶はとても美味しいから少しだけ悔しい。これでも私は一応女だ。家事全般こなしているルカとは大違いだけれどやはり女としてのプライドはある。

「そのハーブティーのハーブはこの間お嬢様と採ってきたハーブですよ。美味しいですか?」

『うん、とっても美味しい。』

この間は一年に一度あるルカの秘密基地で薬草採取をした。罠は以前より難易度が高くなっていて大変だったけど、その後のビスコッティが美味しくて疲れも吹っ飛んでしまった。

『…美味しい。』

もう一度一口含んで一息つく。
心をこめて作ったものは他のお茶とはまた違う楽しみができる。自分達で作った物は尚更楽しいし、美味しい。

「ふふ、喜んでいただけて嬉しいです。」

『ルカ、来年もまた秘密基地に連れてってね。』

「はい!!もちろんですよ、お嬢様。」

飲み終えたカップをルカに渡してベッドを降りる。

『他の薬草とかでドルチェとか作れないかなぁ』

ぼそりと呟くと「できますよ。」とルカは即答してくれた。

「ハーブの他にもミントやキャラウェイなども採って来ているので作る事は可能です。」

『本当?』

「えぇ、ですが…少し買い物に出ないといけませんね。材料も余りないですし…」

『じゃあ朝食を食べたら買い物に行こう。今日の巡回は午後からだから大丈夫。』

にっこりと微笑むとルカの顔が眩しいくらいに笑顔で手をぎゅっと捕まれる。

「ありがとうございます!!今日は美味しいドルチェを作りましょうね!!」

その笑顔がなんとなく可愛いくて頬に手を寄せる。するとルカの顔が真っ赤になってわたわたと暴れた。

「お、おおおおお嬢様!?」

その姿がなんとなく面白くてくすっと笑う。手を離してもまだ混乱しているようだ。

「お、お嬢様…一体誰からあんな技を…」

『秘密だよ。』

そうにっこり微笑むとぎゅっと抱きしめられる。ドキっと鼓動が脈打ち頬が熱く火照る。

「次そんなことしてしまったら…」

お互いの目を合わせながらルカは言った。

「食べちゃいますよ☆」

その時すぐに回し蹴りをルカにして、朝食前の良い運動になった気がした。
























いーとみー?



まったく…雰囲気がないんだから





(先程のは冗談ですよ!!お嬢様ぁあぁああ)
(知らない。)
(お嬢様ぁ…うぅっ…っう)
(…………もう、)
(…お、お嬢様?どど、どうしたんですか?手なんか握って)
(…一回だけなんだからね)
(?)
(…っ)
(……っ!??)
(お、美味しかった…?)
(………完敗です…フェリチータ)



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ちょっと後半甘くしたはず!!
前半のくだり超いらない!なんて思ってません!!断じて!!!!気のせいです!!!!

初ルカです、凄く行方不明ですね…
誰だろう…これ…ただの変態じゃないか…
すみません…また調子乗りますが…勘弁してください…うぅ

ありがとうございました!!!



2012.08.17



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