「よう、イチゴ頭。今から寝るまでの時間をよこせ。」

その一言に内心驚いた。アッシュが私に?珍しい。
いつものこの時間だったら一人でどこかへ行ってしまうのに…

「んな警戒すんなってすぐ終わる。少しでいい。」

時計は夜の11時を指していたが、すぐ終わるという言葉に承諾した。ルカはうるさく言うかもしれないけどアッシュの誘いに喜び半分があったのでちょっぴり楽しみがあった。あとの半分は警戒だけどね。
私たちは部屋を出た。どこへ行くのだろうとわくわくしていると噴水前でアッシュは足を止めた。

「この間は逃げられたからな。」

アッシュは私に振り返り、それから空を仰いだ。
私もそれに釣られて空を見る。
空は満天の星空で天体観測には絶好の天気。
もしかして天体観測のお誘い?

「今日はオリオン座が綺麗に見えんなぁ。」

星を見て喜ぶアッシュに私も笑みを浮かべる。

『どこにオリオン座があるの?』

そう聞くと指で説明してくれる。が、沢山の星があってよく見にくい。すると、急に肩を捕まれアッシュとの距離が縮んだ。

「もっと近くじゃねぇと見えねぇだろ?いいか、冬のダイヤモンドは…」

私の緊張にお構い無くアッシュは説明をしてくれる。星を見るのは私も好きだし、星座にちなんだ神話も面白くて好きだけど…こうも近いと緊張してしまう。…どうすればいいのだろう。

「…双子座も…って聞いてるか?」

ふとアッシュの顔が私を覗き込む。びくっと肩が震えて硬直してしまった。それに見つめあった形でアッシュもなんだかいつにもまして真剣な顔で…意識したくなくても意識してしまう。

「…変な顔だな。」

そう言ったアッシュはニヤリと笑って顔を近づけ私は目を瞑った。私の予想を裏返すように額の方で短くリップ音が鳴る。

「唇にされると思ったか?」

そう言ったアッシュの顔は意地悪で私は顔を赤くすることしかできなかったわけなのでした。











星空でワルツを





一曲踊りましょう






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アッシュお誕生日おめでとうってやりたかったのに
なんでこんな文章しか書けないのでしょうか…
どういうことなの\(^q^)/




2013.02.04




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