「気をつけて帰るんだぞ。」 『うん。ありがとう。宮地君たちも気をつけてね。』 「ああ。」 「や、やっぱ…俺もこいつと一緒に…」 「しーらーとーりは課題があるんだろ?」 「……うっ、それを言うなよ!犬飼ぃー」 「くすっ、それじゃあ僕達は失礼しますね。行きますよ?白鳥先輩。」 「何かあったらすぐに僕を呼んでくださいね。白野先輩。」 「木ノ瀬!!」 『ふふ、ありがと。皆。』 わいわいと騒がしく宮地君達は外に出て行った。 ふぅと一息ついてから弓を構える。 的の中心を集中させて矢を引く。 身体が少し軽くなって無心で矢を放す。 ストンと矢が的を射ると中心から少し外れ遠からず近からずという微妙な位置。 最近はいつもこんな調子でなんだか嫌な気分。 一息ついてまた弓を引いた。 それを繰り返しやって気づけば何本矢を射たのだろう。 何時間も一辺に射たから疲れたな。 壁によっ掛かって夕日が沈む瞬間をじっと見つめる。 所々には星が顔を出してもう夜がくるという合図を出していた。 大会まで、まだ時間はある。 けれど、私の中では焦りがあった。 皆の足手まといになりたくない。 もっと上手になりたい…。 もう一度夕日を見つめる。 きっと、誉先輩がいたら心配されそうだなぁ。 そういえば…最近会ってない… 忙しそうだもの…しょうがないよね。 視界がだんだん闇に呑まれ私は目を閉じた。 それから一時間くらい経ち私ははっと目を開く。 『今何時!?』 「7時だよ。」 『え?』 してはいけない返事が帰ってくる。 もしかして…幽、霊? 目を懲らして見ると周りは一面の闇。 ふと、隣を見ると誰かがいた。 『…!!』 「怯えないで?君に怯えられたら悲しくなっちゃうよ。」 『え?…この声…』 やっと闇になれて人影がする所を見ると誉先輩が苦笑しながら私の隣に座っていた。 『……せ、先輩…どうして』 きょとんとしているとくすくすと誉先輩は笑う。 「ついさっきだよ。久しぶりに来てみたら君が寝ているんだもん。驚いたよ。」 すいません。と言うと誉先輩はニッコリ微笑んでから大丈夫?と聞いた。 ぎくっと冷や汗をかいてから大丈夫です。と笑って言った。 すくっと立ちじゃあ着替えてきますね。と一言言った。 先輩が折角来てくれたんだもん。 無駄な時間を消費したらもったいないもの。すぐに私は更衣室に向かおうとすると後ろから手を引かれてぎゅっと抱き寄せられた。 え……?先輩?? 「また無理してるの?」 『無理なんて…してません。』 「僕は蒼衣さんが心配だよ。」 『…………!!』 「あんまり無理をしないで?練習も大切だけど、何より身体も大切にしないと。」 『………はい。』 「それに困った時は僕を頼っていいんだから、少しくらい甘えていいんだからね。」 『……は、い。』 ぎゅっと抱きしめられて、私も抱きしめる。 「僕に嘘ついた罰。」 『え?』 顔を上げた瞬間上から甘いキスが舞い降りた。 いつもの甘え方 不意打ちとは…さすがです。 ------------------ うわぁぁぁあぁぁあぁぁ!Σ(゚ロ゚ノ)ノ すいません…長いェ… もうなんか…先輩じゃないよ… 日本語って難しいです。 なんだか恥ずかしくて死にそうです((死ねば?ドヤッ (´・ω・`)う… と、とりあえずありがとうございました! 駄文で失礼いたします。 2011.09.08 |