『まったく、錫也は…』 水で濡らしたタオルをギュッと絞ってそれを広げてから寝込んでいる錫也の額に乗せる。 今日は錫也と町に出掛ける約束をしていた。けれど、最近の無茶なせいか錫也は風邪で寝込んでしまった。 『まったく、錫也は…体調が悪いなら言ってよ。』 「ごめんな、折角の約束…破って。」 『そんなのはどうでもいいの!また、約束すればいいんだし…私は錫也が心配なだけで…』 そう言ってから錫也はもう一度ごめんな。と答えて私の頭を優しく撫でる。 昔から錫也に頭を撫でられるのは好きだった。 お母さんとはまた違う温もり。 温かい優しさが伝わって来るようなそんな感じ。 「もう、蒼衣は帰っていいぞ。風邪がうつる。」 『だめ!ちゃんと治るまでいますからね!!』 布団を錫也に被せてからすくっと立ち上がり台所へ向かおうとする。 すると手をギュッと握られた。 『?錫也?』 「ご飯なら俺が作るよ。」 『(むっ)…自分で作れるもん。』 錫也の手を振りほどいて台所へ向かった。 やっぱりここは風邪定番のお粥だよね。 冷蔵庫の中身をチェックして梅ぼしを掴む。 うーんと...お粥、お粥…。 きっとお茶碗にご飯を盛って、それからお湯を注いでできあがりだよね!! 「無理して作らなくてもいいぞー?」 「蒼衣ー?」 そんな声が背後から聞こえるけど、無視無視!! 「言っとくけど、ご飯の上にお湯をかけてもお粥にはならないからな!!」 ぎくっと肩が震える。 違うの? うーん。じゃあ、お鍋にご飯を入れて… お粥をいざ作ろうとしてから早くも1時間くらいが経過しようとしていた。 また失敗!なんでこう上手くいかないんだろ。 ぷすぷすと黒くなったご飯を見つめため息をつく。 でも…やっぱり諦めちゃいけないよね!! これも一種の花嫁修行!! もう一度お鍋にご飯を入れて今度は水を多く入れた。 錫也も早く元気になってもらわなきゃ… 今度こそ一緒にデートしたいもん。 お鍋とにらめっこになりつつ、そんな格闘も20分くらいで終わり最後の味見をみる。 ……!!で、できた!! 梅干しを最後に乗せて錫也の所に持っていく。 『錫也!できた…。あ…』 すーすーと寝息をたてながら錫也はぐっすりと熟睡していた。 なんだか気持ち良さそう。 錫也の額からタオルが落ち、私はお粥を近くのテーブルの上に置いてから落ちたタオルを錫也の額に乗せた。 『錫也ありがとう。』 頭を撫でてから錫也の頬に触れるだけのキスをする。 それは少し熱くって、甘い味がした。 暖かい手作りは君の味 おまけ 一瞬だと思った暗闇に少しずつ光りが目に染みた。 焦点が酷く歪んでいたから目を擦ってから回りを見渡す。 ふと、手に感触を覚えた。 その感触がする方へと目をやると気持ち良さそうに蒼衣が眠っていた。 その顔を見て静かに笑ってから、テーブルに置いてあるものに視界を奪われる。 これ、蒼衣が作ったのか? 手を伸ばして茶碗を取る。 まだ温もりがあるから、さっき出来上がったんだろう。 スプーンを手に持ってお粥を掬ってから口へと運ぶ。 少々警戒をしたけれど、わざわざ作ってくれた事に感謝しつつ口の中に入れた。 「!!」 珍しくこいつの手料理を食べて上手いと感じた。 もう、俺の知ってるこいつじゃなくなってきたのかと思うとちくりと胸が痛む。 けれど、今は俺の彼女だ。何も恐れることはないと思う。 まぁ、離すつもりもないけど 気づけば茶碗いっぱいに入ったお粥は無くなっていた。 「ありがとうな、蒼衣。」 そう言ってから蒼衣の額に触れるだけのキスをした。 ----------------- 微妙な感じに終わらせてしまた!!\(^q^)/ 駄文ですね、わかります((何をいうかっ とりま、初☆錫也で、初☆錫也視点でした。 さっそく、キャラ崩壊。 絶対こんなの嘘ですよ!!主人公は何でもありな感じでおkですが 錫也はこんな話し方じゃない!! 嘘だっ!!!! みたいな感じですよ← 誰かー、オラにキャラ視点という意味不な状況を与えてください。 つか、助けてください。 読んでくれてありがとうございました← これから、絶対、ばんばんと駄文を紹介させてもらいますので もう少しのお付き合いをお願いします!! 2011.08.31 |