「蒼衣。少し寄るところがあるんだ。」 いつも通りなはずなのに翼君はなんだか薄く笑って私の頭を撫でた。 『?うん、いいけど…どこに行くの?』 そう私が言うと翼君は少し困ったような顔をしてからまた頭を撫でる。 「ぬー、秘密。」 そう言ってから私達は電車を降りた。 翼君と付き合って早くも8年くらいが経った。 昨夜翼君と久しぶりの再会をするとすぐに私を抱きしめながら言った。 「蒼衣!!明日、俺の婆ちゃん家に行くのだ!!!」 『えぇ!?』 あれは急だったなぁ。 苦笑しつつ、隣で歩いてる翼君を横目でみる。 またいつもの意味のわからない鼻歌を歌いながらご機嫌のようだった。 でも…一体どこに行くんだろう。 電車から降りて30分が経った。 どこだろう…というか、だんだん山道に入ってるような…。 『つ、翼君。どこに行くの?』 「だーかーら、秘密なのだ!」 そう言ってまた意味のわからない鼻歌を歌ってぶんぶんと手を振り上げて歩いた。 翼君はうろうろと山道の花を摘んで沢山両手に抱えて私の方を向いてニッコリと微笑んだ。 私はそれに答えるように微笑む。 それから少し行ってから、翼君は立ち止まった。 「着いたぞ!」 突然の日差しに目を細めた。 焦点がだんだん合ってくると場所を把握した。 ここは、お墓? 「爺ちゃんのお墓参り、最近来てなかったから。」 そう言った翼君の顔は、どこか嬉しそうでどこか悲しそうだった。 それから翼君のお爺さんのお墓を見つけると摘んできた花を綺麗に飾った。 私も翼君の隣に座って手を合わせる。 「爺ちゃん。」 翼君の顔は今に泣きそうな顔だった。 今までずっと側にいたのは、私。 けれど、翼君の中ではお爺さんが大きい存在であり、心の支えだったんだろう。 『翼君…。』 「爺ちゃん、俺…ずっとこの先一人で良いと思った。」 『……。』 「けれど、俺にも大切な人が沢山できたんだ。」 「梓にぬいぬいにそらそらに桜士郎。」 「それに、俺の大好きな蒼衣。」 珍しく頬を染めた翼君につられて私も頬が熱くなった。 「皆、俺の大切な仲間でもあって、家族でもあるんだ。」 「爺ちゃん。俺、生まれてきて良かったよ。」 「ありがとう。爺ちゃん。」 少し涙目な私とは裏腹にニッコリと笑う翼君。 強くなったね。 「あと、爺ちゃんに報告しなくちゃいけない事があるんだ。」 そう言って翼君はすくっと立ち上がって私と向かい合いながらポケットから何かを取り出した。 「蒼衣。俺と結婚してください。」 たどたどしく、少し違和感のある敬語に私は耳を疑った。 え…? 「本当はこれを言うために来たのだ。爺ちゃんにも聞かせてあげたくて」 『………。』 翼君はポケットから取り出した物を私に見せるように差し出した。 『…これ』 「ちょっと高かったけど、指輪なのだ!」 パチパチと瞬きしてじっと指輪を見た。 「俺これからずっと、蒼衣と一緒にいたい。一緒に生きて行きたい。」 『………。』 「俺は蒼衣を愛してるから。」 そう言われた瞬間。 鼻の奥が痛くなって、涙がポロポロと流れ落ちた。 「ぬぁ!?どうした?どっか痛いのか?」 オロオロする翼君にふるふると首を振りながら言葉を出そうと口を開く、けれど声が上手く出なくなっていた。 『…すご…く……っ…う、嬉しくて…っ…』 そう言うと翼君は優しく抱きしめてポンポンと頭を撫でた。 「蒼衣、お返事は?」 『……っ、…私も翼君を…愛してます。』 顔を上げてお互い見つめ合ってから微笑み合う。 愛しくて、私の大好きな人。 心に平和の花束を 一つの愛が二つになって もっともっと増えていく。 私達の愛してる。 ---------------- タイトルと合ってないよ!!ごめんなさい!! 2回目の翼君!!キャラ崩壊しすぎ!! 時折、“ぬ"を使う人。 今回は真面目ですね(;´∀`) 今、ゲームが手元になくて確認ができないんで所々夢小説サイトさんを巡回して、キャラを守ろうと必死に打っていたら、 こうなりました。 なんでそうなるのっ\(^q^)/ すいません、私…なんか全てにおいて何もできないorz いっつ、日本語不足文章!!乙ー こんなダメダメな文章ですいませんでした。ありがとうございます!!また、是非いらしてください(`・ω・) 2011.08.29 |