*梨本君と付き合ってる設定です。
*一部というか全部妄想でできています。




夏から秋に変わる涼しい風が頬をくすぐる。
窓の向こうを見れば葉が一枚一枚地面にと静かに落ちていく、そんな気まぐれな秋の午後。
今日も相変わらず陽日先生が熱心に星について語っていた。

そういえばもうそろそろで文化祭。
今年は何をやるんだろう。

ふと隣の梨本君を見ると珍しく真面目な顔をして勉強をしていた。
でも、それは一瞬の出来事ですぐ斜め前の粟田君達と話している。
その一瞬に目を奪われてしまった。
あれ?…心臓が自棄にうるさい。
顔を教科書に戻してノートを写そうとシャーペンを握ると紙飛行機が一つ飛んできた。


『さっき、俺のこと見てただろ?』


びくっと心臓が飛び跳ねた。
梨本君の方を見るとニヤニヤと悪戯っぽい笑み。
なんで分かったの…私ってそんなにわかりやすいかな?
顔が熱くなったり、心臓が速くなったのはきっと梨本君のせいだ。
そう思ってから教科書にまた目線を戻した。
それと同時にまたポトリと紙飛行機が一つ。
あぁ、まただと梨本君に文句を言おうと見ると口パクで“見てみ"と言ってきた。
渋々と紙を開く


『文化祭一緒に回ろうぜ』


と短い文章が書いてあった。
私は梨本君に向かって“粟田君達も?"と口パクで答えた。
すると梨本君はまた紙を取り出して紙飛行機で折って私に投げる。


『白野と俺で』


その言葉を読んで意外だと思った。
いつもなら粟田君達と一緒に回るのかと思ったから…
私はすかさず“どうして?"と言った。
梨本君は苦笑しつつまた紙飛行機を投げる。
受け取って私はまた開いて読んだ。


『そこは察しろよ。』


と書いてありますます疑問に感じる。
どういうこと?と思ってるとまた紙飛行機が一つ落ちる。


『ただ二人きりになりたいだけ。』


そのたった一言に顔が熱くなる。
あれ?おかしい。
ちらっと梨本君を見るとキョトンとした顔でこっちを見ていた。
首を振りながら、“良いよ"と微笑んで言った。
その時返事を受け取った梨本君はニッコリと笑っていた。

文化祭、楽しみだなぁ。
























紙飛行機の合図









おまけ


『な、梨本君…は、速い…。』

「だらしねーなぁ。」

梨本君はサッカー部なんだから私より足速いのは知ってるでしょ?!


『え、で?ここは?』

「まぁまぁ、もう少し待って。後少しだから」


私たちはスターロードの前に立っていた。
でも、まだ文化祭じゃないのに…明かりなんてまだつかないんじゃ…
そう思いかけた瞬間、パッと暗闇から一気に明かりが視界に広がった。


『……。』


言葉が出てこない。
何か言いたいけれど上手く言葉にできなかった。


「他の奴らより先に白野と一緒に見たかったんだ。」

『一緒に?』


そう言ってから私の目の前に立つ梨本君。
今日はなんだか余計にかっこよく見えた。


「まぁ、また文化祭当日も見に来るけどな。だーかーら…」


そう言いかけてから梨本君は私の額に優しく唇を添えた。


『…………!!!!』


顔を上げて真っ赤になりながら梨本君を睨む。


「白野、それ上目遣いだから逆効果。これ以上の欲しいならあげてもいいけど?」

『……!!な、梨本君のバカ!!』


逃げようとしても無駄なのは知ってる。
だって、手を捕まれちゃ…放せないもの。
スターロードは当日に取っておくとして私達は寮に帰った…と思ったら梨本君の部屋に拉致られてしまった。
梨本君って…意地悪だ。





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拉致たってあれですよ?卑猥な行為じゃありませんよ!!悪魔で勉強とかやってたんだよ!!きっと…という、言い訳はさておき
少し短くなりました(´∀`)

どうですかね、ダメですか、あー…すいません。
本当に調子乗りました。
そして、不調子にも関わらず…はぁ(´Д`)
ごめんなさい、全力で土下座ですorz

読んでくれて本当に感謝です。
ありがとうございました。



2011.08.23