冬。 大規模なイベントが行われる行事が沢山ある季節。 笑って過ごすことができないイベントが一つあった。 それはクリスマスだ。クリスマスってーのは、キリスト教の誕生日であり別に恋人同士だので祝う物ではないと俺は少なからず思っている。 だから俺はそのクリスマスをなかった事にしようと早々に片付けをした。 「それじゃお先に、お疲れっしたー」 そう言って一人玄関に行き冷たい風に当たりながらまだ少し残った温もりを消せまいとポケットに両手を無理矢理突っ込んだ。 はぁと息を吐くと暗闇の中に白くなった息がふわふわと頭上で舞ってからゆっくりと消えていく。 それを何度か繰り返しはぁと深く自嘲気味のため息を吐き出した。 「クリスマス、か」 悲しい現実だと思った。 これが今の俺の現状かと今日はとても思い知らされた気がした。 高一は割と大丈夫だった、高二になったらきっと彼女の一人や二人はできているだろうと未来の自分を信じた。 だが今のこの状態からしてそんな容易いものじゃない。彼女ができるっつーのはとてもとつくほど難しい。 今頃は大人数のカップルが騒ぎ立てて笑い合っているだろう。 ったく、クリスマスを作った奴を恨みたい。 『あ、犬飼君!一人?一緒に帰らない?』 後ろから声を掛けられゆっくりと後ろを向くとそこには学園のマドンナさんがニコニコと微笑んでいた。 「あぁ、夜久か…。いいぞ、丁度孤独死しそうだった所だ。」 なにそれ。と笑って夜久は俺の横に並ぶ。 こいつはどうせ幼なじみとクリスマスを過ごすんだろう。 どうせなら白鳥達と聖夜を過ごしたかったが互いに傷を舐めあうような形になってしまうだろうと誘うのを止めた。 薄々あいつらも気づいているだろう、多分。 『寒いね〜。』 はぁとこいつは息を吐く。 すると嵌まったのか何度も何度も楽しそうにはぁと息を吐いた。 「ったく、ガキだなぁ」 にやりと笑うと夜久は頬を膨らませてそっぽを向いた。 ったく、どこまでお前はガキなんだよ。 『クリスマス、終わっちゃうね。』 声色はいつも通りなはずなのに、表情はどこか寂しそうに笑っていた。 クリスマスが終わったら正月、そしてその次はバレンタイン、次は…もう受験生だな。 「高校生活も終わりに近づいてるな。」 そう言うと夜久は黙ってコクリと頷いた。 寂しい気持ちはわかる、俺だって凄く寂しい。なんだかんだ言って退屈凌ぎの部活も気づけば夢中になってやってたしな。 今年は色々と充実したと思われる。 意外と夜久とは結構一緒にいたしな。 『ねぇ、犬飼君。よかったら…』 「なんだ?」 ふと夜久の方を見ると一瞬だけ目が合いすぐに離された。どうしたんだ? 『あ、あのね…』 ピタリと足を止めて、俺も足を止めた瞬間暗闇の世界から眩しい光りが夜空を飾った。俺達は驚いてその光りを見つめた。 『花…火…?』 ぽかんと口を開いたまま、また打ち上げられた花火を二人で見つめる。 それはまるで流星群のようで、雪が降っているようかと思った。 一体誰が打ち上げているんだ。 『もしかして…翼君?』 翼?…あぁ、あの生徒会の問題児の一人か。 いつもやたらと何か発明をして爆発させてる一年の…。 しっかし、生徒会のやることは一々わかんねぇ…。 『犬飼君。』 「なんだ?」 『私、この花火を犬飼君と見れて嬉しかった。』 えへへ。と夜久はこっちを向いて笑った。ったく、あんまりしおらしい事を言わないで頂きたいな。 俺はマドンナさんをぎゅっと抱きしめてやった。 聖夜の花 (い、いいい犬飼君??) (うるせー、お前は黙ってろ!) (え、あ、) (ったく…誰のせいだと……) (犬飼君、メリークリスマス。) (…はぁ…メリークリスマス。) ------------------ 一応犬飼君とは付き合っていない設定ですが。 何がやりたいのか分かりません\(^q^)/ とりあえず、線香花火をしたかったルーです。 久しぶりすぎて意味不でした。 しかも甘くないし…つか、クリスマス終わってしまったし…。 でも大丈夫です!!ちゃんと犬飼くんルートを見直してニヤニヤしてからけいおん!!を見ていましたからw すいませ…本当は25日中に載せたかったのですがつい、無我夢中でゲームやってました。 今度は真面目にやります。 そろそろいい加減に10000打企画もやらくてはならないので…orz 頑張ります。ありがとうございました。 2011.12.26 |