今日は天の川についての授業だった。 さっき先生が言っていた彦星と織姫の七夕の話。 とても印象的だった。 改めて聞くとやっぱり良い話何じゃないかな? でも、私がもし織姫のような立場だったら悲しくてずっと泣きつづけちゃうかも… だから織姫は偉いなって思う。 一年に一回しか会えないのにそれでも彦星を愛し続けて涙も見せない、そんな彦星は幸せ者だ。 私も最近テスト期間に入っちゃったから中々隆文くんに会えない。 学科も違ければテスト内容も違うし勉強するところも違う。 テストが終わっても今日は部活が休み。 隆文くんに会うのは明日という事になる。 はぁ…とため息をつき気分転換に屋上に向かおうとしたら… 『あ、彦星だ。』 七夕の事をずっと考えていたせいかばったり廊下で会った隆文くんの事を“彦星"と呼んでしまった。 「は?彦星?」 驚くのも無理はない。 だって、男性の名前だし浮気相手だと勘違いされるかもと焦り始める。 『ご、ごめんねっ。さっきの授業で天の川の話を聞いてたから…』 そんな言い訳じみた話を笑いながら流す。 隆文くんは、「そうか、いやてっきり浮気相手の名前かと思った。」なんて少し呆れた顔で言われた。 良かった、とりあえず誤解は解けたみたいと思ってさっきの授業の話をしつつ二人で寮に帰る事になった。 「そういえば、冬でも天の川は見れるんだよな?」 『あれ?そうだっけ…』 以前誰かがそんな事を言ってたような…。 でも冬にでも天の川が見れるなんてなんてロマンチックなんだろう。 「冬は夏と違ってはっきり見れないってこの前小熊が言ってた。月子覚えてないのか?」 あ、なるほど。 そんな事を合宿時に言っていたと思い出す。 『あの時は隆文くんが怪談を話したからきっと忘れてたかも、』 あの時の怪談が脳裏に蘇り思い出してしまったと頭を抱える。 季節はまだ冬。 こんな時間帯でも、もう真っ暗な道。 少し恐くなり隆文くんの腕のシャツを掴む。 隆文くんは「んー?どしたー?」と言い私の顔を覗き込む。 『ちょっと、この前の怪談を思い出しちゃって…』笑って誤魔化しても苦笑いになって しまう。 だってあの時は本当に恐かったんだもん。 一人で部屋にいるのかと 少し不安になり私は涙目になった。 それを見た隆文くんは、 「本っ当にお前って奴は可愛いよな。」と手を握ってくれた。 あの時も“可愛い"と連呼されたんだよね。 思い出すと顔が赤くなってしまう。 『隆文くんはあの時本当に私を可愛いって思った?』と上から目線で聞いてみる。 あの時はあの時で、本当だったのか、口だけで嘘だったのか確かめられなかったけど…今は聞けるチャンス。 「……そりゃ、当たり前だろ。」 隆文くんは小さい声で言った。 『それ、本当ー?』と私は隆文くんを覗き込む。 隆文くんは「あ゙ーっ、もう見るなっ。」と顔を赤らめて手を繋いだまま早歩きで進む。 『ちょっと、隆文くん。は、早いよ。』 私は一生懸命ついていくように小走りで歩く。 さっきは平気で“可愛い"って言えたのにね。 その後ろ姿がより愛おしくさせる。 側にいて、温もりを感じて (ここにいるよ、いつまでも) 『誰よりも、大好きだよ。』 そう隆文くんにつぶやいた。 (よーし、じゃあこれから俺の部屋で怪談な) (えぇっ、ちょっと待って!!自分の部屋に戻りたい!!) (だーめだ。一人じゃ恐くて夜も眠れないんだろ?) (だ、大丈夫。ね、寝れるも、ん。) (よし、じゃ俺の部屋に来い。耳元で囁きながら史上最強の怪談を披露してやる。) (い、いやだー!!!) その後はちゃんと耳を塞いで隆文くんの腕枕でぐっすりと眠りました。 ------------- なんか、七夕にしたかったんだけど((゚Д゚ll)) どういうこと!? なんでこんな事になってるの??(((Why? まぁ、いいや この話の内容は『お休み羊の3バカ』のCD内容からその後みたいな感じに書きました。 知らない方はすいません。 調子に乗りました。 それと、これを書いた理由が、彦星って沢山別名があるのですが、 その中になんと犬飼星があるんです。 もはや感動で号泣ですね・゚・(ノД`)・゚・ 嬉しすぎて… 腕枕ってある意味拷問ですよね。 痛いし、血が止まりそう。 犬飼くん可哀相だな。 長々とご覧戴きありがとうございました。 2011.02.09 |