「う…っう…」

『弥彦くん、泣かないで?』

俺はなぜ今泣いているかというと…今日部活の後、いつも通り犬飼と小熊で着替えながら話していたんだ。


で、まぁ俺の回想…

「おい、白鳥ぃー。夜久とはもうキスしたのか?」

「ばっ…!!いいいい、犬飼、いきなり何言い出すんだよ!!」

「あぁ、白鳥先輩、それ僕も気になります!!」

「こ、小熊まで…生意気だぞ…」

「それよりどーなんだよ、し・ら・と・り・くぅ・ん?」とまぁ、こんな感じでからかわれていた。
別に何を隠そうもう俺らはき、きききキスはしてるし?経験済みだ。
でもそんなこと恥ずかしくて言えなかった。というより、言いたくなかった。
だから案の定からかわれて誤解を受けた結果だ。
ここまでが俺の泣いた理由ってわけだ。
くだらないなんていうなよな!?俺にとってはすっごく、すごく傷ついたんだ…!!

『少しは落ち着いた?』

屋上庭園のベンチに座ってメソメソと俺は泣いていた。
俺、男なのにかっこわりぃ…
ぽんぽんと優しく柔らかい手、かすかにこいつの香りがして恋しくなった。

「なぁ…月子、俺恥ずかしかったんだ。」

『うん。』

「なんだか、犬飼達にそ、そのそういう話しされるとなんだかあまり対応ができなくなるというか…お、お前の事、あいつらに自慢するとなんていうか…取られそうでい、嫌なんだ。
…って、なんか変だな!!ははっ、かっこわりぃよな、俺。も、もう遅いし寮に…」

『弥彦くん。』

ギュッと小さな手が俺の手を掴んだ。
恐る恐るちらっと月子を見るとほんのり頬が赤くなっていた。

『私はどこにもいかないよ?それに弥彦くん以外の人を好きになるなんて、そんなこと弥彦くんが言わないで?』

「月子…」

俺はわかってなかった、こいつがどれぐらい俺を好きであるかをわかろうとしなかったからかもしれない。
俺は気づいてはいなかったんだ。

「…ごめんな」
そういって優しく抱きしめた。
トクントクンと小さくて微かに速い鼓動が二つ聞こえた気がした。






確かめないで、分かってしまえ





『にしても、弥彦くんって可愛いよね。』

「…??はっ、えっ…可愛い??俺が?」

寮への帰り道手を繋いで帰っていた途中いきなりこいつが言い出した。

『だって、乙女なんだもん。女の私より乙女チックだよね。』

そんな風に思われてたなんて…俺ってそんなに表に出てる?

「でも、男の俺しかできないことだってあるぞ!!」

『??』

そう言ってから俺は触れるだけのキスをこいつにする。
すると月子はみるみると頬を赤く染めはじめた。

「どうだ?俺しかお前をときめかせないぞ」

『…!!や、弥彦くん。そういうの禁止。』

不思議だな、お前の照れた顔…もっとみて見たくなるんだ。









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どうした\(^q^)/
初の小熊くんが参上してくれました!!
なんていうか、別人を通り越して他人になりそうで恐いです。
とりあえず、白鳥くんを乙女にしたかった。
ただそれだけです。
いつだって、乙男なのはしってるんですが…今回は意識してやってみました。
全然なってないのがわかりますね!!w

ありがとうございました。
またこんな駄文でも良いんで打ちたいと思っています。



2011.04.04