小咄 | ナノ



どうにもロナードの様子がおかしい。だんまりを決め込みながら後ろから抱き着いてくる。初めは別段気にもしなかったがだんだん欝陶しくなってきたのでちょっと離してくれないかと言うも、どうにも聞く耳を持たない。何だろう。どうしたっていうんだ。仕方がないので放っておけば今度は脇腹のあたりをゆっくり撫でられた。驚いて咄嗟に手を振り払おうとしたけど俺の腰に腕を回しひっそりと目を閉じているその様を見た瞬間になんだか、こう、ちょっと、込み上げてくるものが有る。だから振り払おうとした手をロナードの手に沿える。いまだに抱き着かれてる意味はよく分からなかったから、あてずっぽうに「淋しいのか」と聞いてみればてみればうなじを甘く噛まれた。


ぎゅっぎゅ



 
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