▽バナナ
「ちょうどいいとこに当真!ちょっと手伝って」
「なんだよ日直かー?」
「そうなんだけど黒板の上の方届かなくって」
タイミング良く現れた当真に黒板消しを渡そうとしたけれど、当真はそれを受け取らずに私の腰をぐっと持ち上げた。
「お?おお?!」
「これなら届くだろ?」
「おぉすごいすごーい!」
当真に持ち上げられたまま左右に腕を動かすとさっきまでは届かなかった上部ギリギリまで書かれた文字が綺麗さっぱり消えていく。
「さんきゅ〜さすがでかいだけあるね」
「おまえがちっさすぎんだろ」
「いやいや当真がでかすぎなんだよ。身長いくつあんの?」
「こないだの身体測定で183とかだったな」
「何食べたらそんなでっかくなるのさ」
「毎日食ってるからバナナじゃねーか?」
「バナナ……これから毎朝食べようかな」
「おまえもう手遅れだろ」
「わかんないよ?ワンチャン次の日直には黒板もスイスイ消せるかもしれない」
「いや無理だっつーの。また次も持ち上げてやるよ」
「おっそれはありがたい」
「だからバナナ食い過ぎてこれ以上重くなんなよ?」
「そしたら当真はもっと身体鍛えるべきだと思う」