▽海の幸
自分の彼氏が表紙の雑誌を読む、なんてそうそう経験できることじゃない。それを私は嵐山隊作戦室のソファーに座りながら実現させている。
ちなみに雑誌は作戦室の本棚から引っ張り出したもので、パラパラと捲ると嵐山隊のプロフィールやらが載った1ページが目に付いた。
「ねぇ、准の好きな食べ物の所に書いてある海の幸って結局なんなの?」
「何、とはどういう意味だ?」
「海の幸って食べ物の概念がよく分からない」
「海で採れるものが好きだってことだな」
「そういうことなんだ?海鮮丼とかそういう生もの?的なものかと思ってた」
「別に生魚だけが好きな訳じゃないよ」
「でも好きな食べ物に幸せって漢字が入ってる所が准らしいよね」
ページを捲って正義の塊のような真っ赤な隊服に身を包んだ嵐山隊隊長のグラビア写真を見ていたら、2人分のお茶を机に置きながらソファーの正面にグラビア写真と同じ格好のご本人が座り込んだ。
「まぁ一緒に食べられるなら何を食べても幸せだけどな」
「うーんさすがナイスガイ。返しが100点です」
自分の彼氏が表紙の雑誌を読みながら、彼氏が淹れてくれたお茶を飲むという幸せを味わった。