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「せんぱーい、もう寝ましょうよー」
「んー、まだー」
明日も学校だってのに先輩はまだコントローラーを持ってTVと睨めっこをしている。
最近新しいRPGのゲームを買ってきたらしく、帰ってきてからずーっとゲームばっかりしている。
夕飯の時も何だかんだ言いながら俺が食べさせてあげたし…。どんだけ夢中なんだよ、もう。
全く寝る気はないらしく、こつこつと同じマップでレベル上げをする先輩。
「あーもう、先輩、今日ちゅーもしてくれないんですか」
「なに、わかったよ、はい、ちゅー」
先輩はしょうがないなあ、みたいな顔した後に俺の頬に触れるだけのキスをした。
こんなんで満足いくわけがない。
こんなゲームしてる暇あるなら、俺に構ってくれたっていいだろ!
先輩の握り締めてるコントローラーを力ずくで奪い取り、その先のボスに向かう。
「あ、駄目!ちょっと、まだ、レベルがぁ!」
「何言ってるんですか、もうこのレベルなら回復使えばいけますって!」
俺の言ったとおり、そのボスは難なく倒す事が出来た。そして次の章に向かう前のセーブを終え、電源を勢い良く切る。
「てんまのばか!あいつを余裕で倒したかったのにー!」
「俺を構わないでゲームばっかりしてるから、って、ちょ、うが」
俺の上に先輩はまたがったと思うと、頬を力いっぱい引っ張られた。
「うは、ご、へんあさい!」
「わかればよし!」
頬を開放されたが、息をする間もなく先輩が抱きついてくる。
「天馬、ゲームにまで嫉妬しちゃうなんて、かっわいー」
「!」
ここで何か言っても自分が照れるだけだろうと思い、無言で細い体を抱き締める。
ああ、すっごい久しぶりな感じがする。先輩に近付いて、触れることができて安心した。
「も、くすぐったいから、離れてっ」
「先輩から抱きついて来たんでしょ。俺は離しませんよー」
そのままベッドになだれ込んで……その後は、ご想像に任せます。



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