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先輩はやっぱりキレーで、可愛いなあ。
俺は教室の窓際で校庭できゃぴきゃぴと準備運動をしている先輩を見つめている。
やばい、これは授業にならないな…なんて最初から勉強をする気は全くもって無い。
シャーペンを持ったまま、視線は窓の外。

無造作に捲られたジャージから覗く真っ白な足。女の子みたいに細い足首。
あー、神童先輩にちょっかい出してる。軽くこつかれてキャッキャ笑う先輩。
何喋ってるんだろうな。あんな顔、俺見たことないぞ…。正直神童先輩が羨ましくなる。
中学の時だってそうだった。幼馴染の二人に入る隙間なんか無い、って思ってたけど必死にがっついて。
サッカー頑張って、その他諸々頑張ってたら霧野先輩が笑ってくれて、好きって言ってくれて。そんで、今も学校以外ではずーっと一緒にいてくれて。
十分幸せじゃないか、俺。貪欲過ぎるぞ、俺。
自分に突っ込みを入れつつノートを見てみると、先輩の名前の嵐。
言っておくけど、無意識です。




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