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昼休みが終わり授業が始まると憂鬱で気だるい雰囲気が教室の中一杯に漂う。
『もう帰りたい、若しくは寝たい』というオーラが先生にもだだ漏れである。
あー暇だ。いや勉強しろよ、と自分突っ込みをしつつ携帯電話を開く。新着メール1件。
案の定、霧野先輩からのメールだ。
ナイスタイミング。先輩愛してる!開くと、ハートやら可愛い動物の絵文字が沢山の相変わらずなメールで思わずにやけてしまう。
夏休み、どこ行く?だって。ああ、そうだなあもうそんな季節か…。
黒板に書かれた文字を適当に写しながら、先輩との夏休みを妄想してみる。
海…先輩の水着姿…。夏祭り…先輩の浴衣姿…。
あ、先輩夏フェス行きたいって言ってたなあ…。
夏休みは1ヶ月ある訳だし、沢山ふたりで出かけたいな。お金がもつかわからないけど、夏だもん、目一杯楽しみたい。
正直言って部活とか、サボっちゃいたい位だ。いや、駄目駄目。先輩に良い所見せたいし練習を怠ってはいけない。
あーもう、とりあえず楽しみだなあ夏休み!
「あ…やばい」
妄想に浸りすぎて返信するのを忘れていた訳で、とりあえず携帯をまた開く。
「松風、彼女にメール送るのはいいんだが、授業終わってからな」
持っていた教科書の角で先生に叩かれ、俺は真っ赤になりながらもいつの間にか閉じてしまっていたノートを開いた。



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