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「新しいクラスには慣れました?」
「慣れた、っていうか今回も神童とおんなじクラスだから余裕!」
大した話題が見つからず俺は新学期の話でも、と今更な感じで聞いてみた。
相変わらずの強運らしく、神童先輩と霧野先輩は毎度同じクラスである。
かく言う俺も、信助や狩屋と同じクラスな訳だけど。
適当に勉強して、サッカーに本気出して…。
確実に年は取っているものの、中学生のノリと全く変わらない俺達。
ああ、でもひとつ変わった事がある。霧野先輩との距離、だ。
中学生の時は緊張して声も掛けれなかったけど、今は同じベッドで眠って、朝起きたら隣に先輩が居て…。
本当に、今が幸せでしょうがない。
「ちょっと、天馬っ」
「…は!はい!」
「なにぼけーっとしてんのっ」
「いや、あの、幸せだなーって思って」
「え?なに、なに?良いことあったの?」
「別に…なんでもないですよー」
先輩は首を傾げる先輩を尻目に、ひとりにやにやと思い出に耽る俺であった。



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