32

明日は学校、しかも小テストの日だというのに寝れない。寝たいのに、寝れないんだ。
理由は1つ。誰かさんが薄着でぴったりとはり付いて離れないのである。
キャミソールの紐を肩までずり落とし、幸せそうな顔で眠る先輩。それを横で鼻息を荒くさせ見つめる俺。
この状況は嬉しいけれど、下半身のほうがちょっと困った事になってしまった訳で。
「まずい…」
落ち着け、鎮まるんだ俺の息子よ。そう思えば思うほど逆効果。
ああ、今すぐ先輩を抱きしめたい、頬擦りしたい、好き放題したい!
頭にぐるぐると妄想が駆け巡り、おかしくなりそうだ。
どうにか落ち着こうと目を瞑り、呼吸を整えてみる。
「って…え?」
「おはよ」
瞼を開くとさっきまで寝ていた先輩が物凄く急接近しているではないか。
近い、近すぎる!ていうかなんで馬乗りしてんの先輩。
「あ、あの、困ります、今やばいんですってば」
「なーに?ここが?」
すりすり、と先輩はわざとらしく自分のお尻を俺の硬くなっているそこに擦り付けた。
キャミソールが肌蹴て、先輩の華奢な体が前面に晒される。ああ、もう我慢できない。
「先輩の所為で、寝れないんです」
「じゃあ、運動…する?」
その一言で俺の理性は完全に理性を投げ捨てた。




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