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「てんま、てんま、まーくんっ」
「うわ、絶対良い事あったでしょ、先輩」
先輩は帰ってきて手も洗わずに、ソファーに座ってる俺の上に跨り、べたべたと俺の頬を触った。
「まーくん、まーくん!」
「なんですか、もう、落ち着いてください」
ああ、TVが見えないじゃないか。先輩は手をぶんぶんと振りながら楽しそうに話しだした。
「俺ね、テストで100点取った!」
先輩はキーホルダーがじゃらじゃらとついた第二鞄から、その100点満点のプリントを取り出して、俺に見せ付けた。
「おー、すごい」
生返事で返すと、ぽこり、と頭を叩かれる。
「いでっ」
「約束したじゃん!覚えてないの?」
先輩はじろり、と横目で俺のことを見る。
「えー、なんでしたっけ?」
「100点とったら、俺のこと名前で呼ぶって!」
「……え、あ、そうでしたね」
この場合、どう呼べばいいんだろう。
蘭丸?蘭丸さん?蘭丸ちゃん?
「あの、先輩としてはどう呼んで欲しいんですか?」
「らんまる……ってかんじで!」
ああ、なんか今宝塚みたいなオーラ出てた。もしくは場末のホスト。
「だってさ、かっこいくない?俺がお前を守るよ……みたいなさあ!」
先輩は、心まで女子になってしまったようで、瞳をきらきらさせて俺の両手を掴んだ。
そして手を握り締めたまま、語り始める。
「今日も女子と話してたんだよ。呼び捨てって、良いよねって!」
「はあ……」
「ほら!蘭丸、お前の事を一生離したりはしないぜ……って言って!」
あまりのきらきら加減に俺は吹きだし、先輩の胸に顔をうずめた。
どんな俺を求めてるんですか先輩。夢見すぎです先輩。そんなあなたが愛しいです先輩。

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夢見てる先輩をかきたかった。
多分天馬氏のこと、白馬の王子様かなんかだと思ってる。




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テーマ「人外ファンタジー」
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