16 「天馬、髪がぷりんだよ」 「え?あ、最近放ったらかしにしてました」 ソファーでだらだらと再放送のドラマを見ていると、先輩は飽きたみたいで俺の髪の毛をいじり出した。 やけに触り方がソフトで、えろい。駄目だ、むらむらしたら駄目だっ。 「もう染め時じゃない?」 先輩は俺が結構キてるのも知らずに、髪の毛を触り続ける。 落ち着け俺。まだ夕方だぞ。 「どしたの、天馬、顔真っ赤だよ?」 「え、あ、その」 何故か先輩は人の上に跨り、自分のおでこを俺に引っ付けた。 「せ、せんぱい?」 「熱でも、あるのかなって」 にこりと笑い、首を傾げる先輩。 ああ、絶対誘ってる!誘ってるに違いない。 「あーもう!」 「え、え?」 「先輩が可愛いから悪いっ」 先輩を抱き締め、頬擦りをする。 あーもう時間とか男の意地だとか関係ないっ。 「ふ、あ、天馬、全然元気じゃんっ」 「元気ですよ!もうやる気満々なんですよ俺っ」 じたばたとする先輩を抱っこして、ベッドまで連れて行く。 「昨日も、したんだよ?」 「俺は毎日でもしたいんです」 |