繋いでて

「見なきゃよかった」
「あ、ああ…予想以上に、怖かった」

興味本位で見た深夜のホラー映画が、非常に怖かったので
霧野さんが大変です。

・・・
とりあえずテレビを消し、ふたりしてため息をつく。
「はあ、神童、もう俺今日寝れない」
それは大袈裟だろう。そう思って霧野の肩をポンと叩く。
「ひゃ」
「…おいおい。大丈夫だってそんなびびるなよ…」
「だってさ、あのさ、髪長い白い女が怖すぎるじゃん」
人の服を引っ張るな、のびるのびる。
「あとさ!俺トイレいきたい…」
「行ってくればいいじゃないか」
「あの、その、たくと…」
『たくと』って呼ぶときは必ず何かして欲しいときである。
まさか、俺にトイレ着いて来てとか言う訳無いよな?
「一緒にといれ!着いて来て!」
俺の腕に引っ付き、離れない霧野。
いや、俺は別にまあ、嫌な訳ではないけれど。
むしろ、ラッキーとも思えるが、本人は大丈夫なのか?
「いいけど。霧野、見られてもいいのか?」
「いいよ!一人ではいるくらいなら、見られてるほうがまし!」
そういってふたりで部屋を出て、トイレに向かう。
(今日は俺らふたりでよかった…)
親に見られたら、とんだ変態だと勘違いされるからな。
もともとトイレは一人用だから、少し狭い。
霧野はもじもじとしながら、ショートパンツと、下着を下ろす。
そして便器に座る。
「女の子にしか見えない」
「ふん、別に、いいし、つーか、うしろ見てて!」
「はいはい」
ドア側に向いてやるが、手は握ったままだ。
少々待つと、チョロチョロと排尿の音がきこえてきた。
(やばい。興奮してきた)
「あの、やっぱり見ていいですか」
「ちょ、ちょっと!」
霧野は顔を真っ赤にさせて、ショートパンツを握り締めている。
内股気味で、モノが付いていないようにも見えてくる。
「え、えろい」
「あのさ、もうスッキリしたから、出ようと思うんだけど、とりあえずありがとう」
ジトっとした目で睨まれ、とりあえずトイレからでる。
ついでにさっさと寝る支度もした。
「なあ霧野、今度また一緒に着いて行くよ」
「やだよ!お断りだよ!だってやらしい目で見てたじゃん」
霧野は勢い良くベッドに飛び乗る。
なんだお前そんなに怖がってないじゃないか。
「電気、消すぞー」
「おー、消したら早くきて、早く」
部屋は薄暗くなったが、手をひらひらさせているのは見える。
「はいはい」
もぞもぞと掛け布団の中に入る。そしてベッドサイドのランプを小さくつける。
「たくと、ずっと手握っててよ」
こちらを向き、ぎゅっと手を握ってくる。
「わかったよ」
霧野は安心したのか、ニッコリと笑ってこっちに擦り寄ってくる。
(…いつも思うけど、何で俺も同じの使ってるのに霧野だけ良いにおいするんだ)
「寝れないのは、こっちのほうなんだけど」
「なんで?」
「そんなに近寄られたら、下のほうがちょっと」
「うあ!なにかたくしてるんだよ!」
もう、しょうがないと思い、俺は起き上がりそのまま霧野の上に覆いかぶさる。
「ひゃ、あ、ずるい!」
「いいじゃないか、多分スッキリ寝れると思うぜ」

・・・
「手は、握ってて、ね」
うるんだ瞳で言われ、片手だけ握っていてやる。
そのまま深くキスをした後、そのまま首筋や、胸に舌を這わせる。
「はぁ、う、ちゃんと、手、繋いでてよ」
「ああ、わかってる」
感じながらも、心配そうな顔してこちらを見つめる霧野。
「ほんと、かわいい」
さっきのトイレの件から興奮していた俺は、すかさずローションを引き出しから取り
乱暴に開け霧野のモノの上にかけた。
「ひゃ、つめたい」
「ごめ、俺、もう入れたいから、慣らす」
大量のローションをかけてしまったので、後ろのそこに垂れ流れシーツに染みができる。
霧野のものは軽くしごき、本題のソコに指を這わせる。
「あ、そこ、だめっ」
触れると、もうひくひくしていて、そのまま1本難なく飲み込んだ。
クチュクチュという音ときぬ擦れの音が静かな部屋に響く。
「気持ちいい?」
「ん!いい、良いよっ…たくと、あ!う!」
3本飲み込んだところで、素早く自分のモノを挿入する。
「は、あ!かたい、いい、よぉ」
「…っ、蘭、丸」
だらしなく脚を広げ、全てを受け入れる霧野。
繋いでいないほうの手はぎゅっとシーツを握り締めている。
「あ、ん、たくと、俺の、なか、いい?」
「ああ、気持ち良いよ、っ」
うつろな瞳で、俺に訊く霧野。かわいい。
シーツを掴んでる手を外させ、両方手を繋ぐ。
「あ、ありがと、たくとぉ」
出し入れを早めると、俺の体に脚を絡ませ、密着させてきた。
そのせいで、もっと深い所にこつこつと当たり、霧野は喘ぐ。
俺の腹に霧野のモノがこすれ、それも気持ちいいらしい。
「あ、すごいの、気持ちいいっ、たくと!」
「ああ、俺、我慢出来ない」
力任せにガンガン突き上げると、それに答えるように霧野のかわいいそこは締め付けてくる。
「あ、だめ、だめぇ、いく、っん!」
「らん、まるっ!」
最奥に精液を注ぎ込む。とくとくと、脈打っているのが自分でもわかる。
まだ、霧野のそこは収縮を繰り返し、俺の精液を搾り取ろうとしている。
「は、あ、たくと、すき、だよ」
「ああ、おれもすきだ」

・・・

すうすうと寝息をたてる霧野。
「手、繋いだまま、か」
怖いとか言いながら、案外早く寝るんじゃないか。
色々思いながらも、俺もすぐに意識を手放した。




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