ばれんたいん

『部活終わったらすぐ帰ってきてねっ』
語尾にハートマーク付きで言われたら、そりゃあ即行帰宅するしかない。
いつも以上のやる気で練習を終え、足早に下校。

勢い良くドアを開けると、チョコレートを銜えた先輩が目の前に立っていた。
「んっ」
もごもごと何か言いたげにしているが、チョコの所為で上手く喋れないらしい。
これは幻覚か何かだろうか、キラキラとハートが無数に浮かび上がっている。
「せ、先輩!」
ラブコメ漫画とかでありがちな、あれですよね!これ、いいんですか、頂いちゃってもいいんですか!
先輩の肩を掴んで、どんどんと距離を縮めていく。
「せん、ぱい」
早く食べて、と言わんばかりの瞳が俺を興奮させる。あと、もう、少し…。
小さなハート型のチョコを先輩の唇から奪い、堪能する。
ああ、甘ったるくて美味しい。
「ん、ふぁ、あ、てんまぁっ」
「あま、い」
「まだ、いっぱい、あるよ」
「いや、先輩を食べたいんですけど、いいですか?」
「いい、よ」
先輩はくすり、と笑って俺に身を委ねた。


「あ、うぅ、そんなに、したら、へんに、なっちゃうっ」
ぺったんこな胸にチョコレートを塗りたくる。突起を舐めるとびくりと先輩は身を捩らせた。
調子に乗って乳首を親指でこりこりと弄くると、腰を揺らめかせもっとと強請る先輩。
「は、あぁ、てんま、きもち、い、よぉ」
下腹部を撫でて、小さいそれを扱いては先輩の気持ちよさそうな顔を眺める。
「先輩、やらしくて、かわいい」
「てんま、あ、は、やく!」
先輩は俺の股間に手を這わせて、切なそうな声で求めた。
「ん、はぁ!あ、あ、てんまぁ」
俺の張り詰めたものが、先輩のそこにどんどん侵入していく。
きついそこをどんどん拡げていく感覚。たいして慣らしてもいないから、先輩の負担は大きいだろう。
先輩はぼろぼろと涙をこぼしながらも、俺を受け入れてくれている。
「先輩、痛いよね、ごめんね」
「あ、う、だいじょうぶ、だから、もっと、して」
どうしてこうも先輩は健気なんだろう。大事にしたいと思ってるのに、我慢できなくてまた自分のペースで腰を打ちつけてしまう。
「先輩、好きです、っ」
「ん、っ、てんま、ぁ、」
先輩は俺にしがみ付いて、小さな声ですき、と囁いた。
涙でくしゃくしゃになった顔が、愛しくて堪らない。
ああ、おかしくなりそうだ。
深く繋がりながら、貪る様に唇に吸い付いた。
「せんぱい、っ」
「ふあ、あ、すき、だよ、てんまぁ」
無我夢中で腰を振る度に卑猥な音が漏れる。
「あ、あ、てんま、ぁ、いっちゃ、う!」
「…せん、ぱい!」
びくびくと先輩は体を震わせて絶頂を迎えた。それと同時に、先輩のなかで精液を吐き出した。
収縮は激しく、搾り取られる感覚が気持ち良い。
「んっ、あ、あ、てんまので、いっぱい、だね」
そこから収まりきらなかった精液が垂れる。なんてやらしい姿なんだろう。
一度果てたのに、俺のものはどんどんと膨張し始めた。
「せん、ぱい、俺!」
「や、あ、まって、もう、だめ、だからぁ」
先輩の言うことなんて聞かずに、もう一度そこに挿入する。
出したもののお陰で滑りもよく、がつがつと腰を打ちつけた。
「ひ、あ!あ、だめ、だめぇっ」
「せんぱいの、ここ、びくびくいってる!」
敏感になったそこを執拗に攻められ、いやいやと首を振る先輩。
「せんぱいのなか、凄い気持ち良い」
「あ、あっ、てん、まっ」
「もっかい、出します、ね」
「あっ、いい、きもち、いいっ!」


翌日。
「うう、もう、1週間おあずけだからな!」
「じゃあ手で、手で!」
「誰がするか!ばーか!」
あまりに激しくした所為で先輩の腰はやられてしまい、その後1週間えっち禁止を言い渡される俺なのでした。



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