いちばん嬉しい

2月14日、バレンタイン。いつも通り勉強し、部活を終えて先輩と一緒に帰る。
何故かいつもお喋りな先輩は今日だけは無口で、そのまま木枯らし荘へと向かった。

「天馬、チョコ、もらった?」
「あ、えっと…」
「その顔は、貰ったんだ。じゃあこれ、要らないかもしれないけど、ほれ」
先輩はカバンから無造作にそれを取り出して、俺に目の前に差し出した。
「せ、先輩、俺、嬉しいです!」
先輩からチョコを貰えるなんて想像もしてなかったし、誰に貰うよりも一番嬉しくて俺は勢いよく先輩に抱き付いた。
「これ、売ってるやつでごめんね。俺、料理下手だからさ」
「先輩から貰えるだけで幸せです!」
本当に俺は幸せものだ。思わず力を込めて抱きしめてしまった所為か、先輩は苦笑いしたけど拒みはしなかった。
そのまま先輩を押し倒して、首筋に口付ける。先輩ははあ、と息を漏らして俺の頬を撫でた。
「お返し、ちょーだい、ね」
「奮発しますから、楽しみに、してて下さい」


「あ、はぁ、てん、まっ」
「かわいい、せんぱい、かわいいです」
肌蹴たワイシャツから見えるぷくりとした突起。ふくらはぎあたりでくしゃくしゃになっている下着。
いつもよりやらしい雰囲気の所為でどきどきと動悸が激しくなってくる。
先輩を抱き上げ、上に跨がせてまた繋がる。下から突き上げると、ぐちゅり、と繋がったそこから音が漏れた。
「ひ、あ!あ、おく、まで、きてる!」
「せん、ぱい」
先輩はえろい顔で俺を見つめては、腰を揺らめかせた。
なんて可愛いんだろう。しつこいようだけど、本当に可愛いんだ。
「あぁ、てんま、すき、すき」
「俺も、好きです。愛して、ます」
いつもなら恥ずかしくて言えないけど、この最中なら恥を捨てられる。
何度も愛の言葉を囁きながら突き上げる。
「ふあ、あ、あっ、てん、まぁ」
「せんぱ、い!」
細い腰を掴んで揺さぶる。腰砕けになった先輩は俺に寄りかかって泣き声混じりの喘ぎ声を漏らした。
「ふえ、え、おれ、へんになっちゃ、う!」
「あ、俺、もう、我慢できない!」
ただでさえきつきつのそこが、収縮を繰り返して射精を促してくる。
「ひ、あ、あ、てんま、てんまぁっ!」
「せん、ぱい、っ」
どくん。頭が真っ白になって、ただ先輩のそこに精液を注ぎ込んだ。
「てん、まぁ」
先輩はふにゃりと笑って、俺に抱きつく。
その震える体が愛しくて、堪らなかった。



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